2021年4月にAppleから発売された「AirTag(エアタグ)」は、いわゆる持ち物紛失防止タグのこと。
鍵やカバンなど、自分の大事な物につけておくと、紛失や忘れ物を防ぐことができます。
重さは12~15gで、大きさは500円玉より少し大きいくらいなので、バックの中に入れておいても、邪魔になりませんよね。
もし紛失してしまったら、どのくらいの距離まで追跡できるの?
どれくらいの範囲で紛失した物が探せるのか、気になりますよね。
そんな方に、今回はエアタグの電波が届く距離や音が鳴る距離、また追跡できる距離など対応できる範囲について解説します。
エアタグを追跡できる距離や仕組みを理解しよう‼
そもそもエアタグは、どんな仕組みで紛失物などを検知できるようになっているのでしょうか?
エアタグの追跡の仕組み
エアタグは、近くにある「探す」ネットワーク上のiPhoneなどのデバイスが検知できるように、Bluetooth信号を送信します。
信号を受け取ったデバイスが、エアタグの位置情報を暗号化し、iCloudに送信します。
その結果、自分の「探す」アプリを開くと、マップ上で確認できるという仕組みになっています。
エアタグが追跡できる距離は?
仕組みを要約すると、紛失したエアタグの近くにいるiPhoneなどのデバイスを通して、持ち主に位置情報が送られるという事です。
つまり、紛失したエアタグの近くにデバイスがあれば、世界中どこまでも追跡できる可能性もあるんです。
逆を言えば、人があまり通らないような山道などに落としてしまった場合は、見つけるのが難しくなります。
情報は暗号化されているから、個人情報が漏れにくくて安心‼
エアタグの音が鳴る距離や電波の届く距離はどれくらい?
追跡って、正確な場所まで分かるの?
おおまかな位置までは追跡可能ですが、細かい位置は別の方法で探さなければいけません。
ここでは、細かい位置まで探す方法や距離についてお伝えします。
エアタグの電波が届く距離
そもそもエアタグの電波が届く距離とは、自分の「探す」アプリで「正確な場所を見つける」機能が通信できる範囲をいいます。
これは、Bluetooth信号が届く範囲で、約10m以内と言われています。
ですので、近くまで来たら「正確な場所を見つける」機能を使って、エアタグを探す必要があります。
エアタグの音が鳴る距離
「正確な場所を見つける」機能が使えない機種の場合は、どうやって探したらいいの?
その場合は、「探す」アプリを利用して、音を鳴らして探す方法があります。手順は、以下の通りです。
- エアタグと紐づいているデバイスで、探すアプリを選択
- 持ち物を探すタブをタップし、探したい持ち物を選ぶ
- サウンドを再生ボタンをタップすると、サウンド再生中になる
- その瞬間に、エアタグから音が鳴り始める
自分の好きなタイミングで鳴らせるので、便利な方法ですよね。
ただし、エアタグのBluetoothの範囲外(約10m以上)に出てしまうと、「エアタグにアクセスできません」と表示されます。
そうなると、エアタグからは音がでませんのでご注意ください。
エアタグの防犯音が鳴る距離
エアタグが持ち主から離れてしばらく経つと、近くにいる人に知らせるために、自動的に音が鳴ります。音が鳴る条件は、以下の通りです。
- 8時間~24時間離れていて、なおかつ、エアタグが動いた時
- 持ち主から約200m以上離れた時 ※正確に言うと、Bluetoothが受信できなくなるまでの距離。場所や環境によって変わる
一回毎に約20秒ほど音がなります。それほど音が大きくないので、聞き逃してしまう可能性もあります。
エアタグから離れたら通知がくる距離は?人の追跡にも使えるの?
持ち主がエアタグから一定時間以上離れると、エアタグの音が鳴ることが分かりました。
そもそもiPhoneなどのデバイスには、離れた時点で通知など来ないのかな?
ここでは、通知がくる距離や人の追跡に使えるのかなどのよくある疑問について解説します。
エアタグから離れると通知がくる?
エアタグから離れて、通知がくるまでの時間は決まっているわけではありません。
離れてから「〇〇分後」ではなく、一定の距離エアタグから離れたら、通知が来ます。
その距離はだいたい400mです。※50m~100m程度の誤差はあります!
400mも離れなきゃ通知こないんだ…。
そう思う方もいるかもしれませんが、100mくらいだと頻繁に通知がくる可能性もあるので、ちょうどいい距離ではないでしょうか。
子供の追跡にも利用できるの?
安全の為に、子供のカバンやランドセルなどに付けて、GPSの代わりにできないかなと思う方もいると思います。
実際に利用できたら便利だけど、エアタグは反応するのかな?
結論からいうと、追跡できないことはないが、場所や距離などの条件によって探せない場合もあるという事です。
そもそもApple自体は、人の迷子防止や追跡用に利用することを、想定はしていないようです。
もし親がiPhoneなどを持っていて、子供はエアタグのみを持っていた場合、親から離れて時間が立つと、音が鳴り始めます。
つまり、子供の持ち物に付けたまま、一定時間以上たって動かしてしまうと、授業中などでも鳴ってしまう可能性があります。
さらに、iPhoneなどの機種によって、位置情報の更新に差があり、リアルタイムで追跡するのは難しい場合も…。
使ってはいけないわけではありませんが、エアタグだけに頼るのは危険です。
不要な追跡の対策は?
もし勝手に持ち物に付けられたら、住所とかばれちゃうかも…。
ストーカーなどがエアタグの機能を悪用するのではないかと、心配になりますよね。
実際に、そういった犯罪行為の被害が増えていると言われています。
発売当初からストーキング行為への懸念がされていて、Appleでも様々な悪用対策を行っています。
その代表的な対策が「セーフティ通知」です。セーフティ通知の仕組みは、次のようになっています。
自分のiPhoneと他人のエアタグを、一定時間以上一緒に持ち歩いている場合に、iPhoneに通知が届く仕組みになっています。
「エアタグはあなたと一緒に移動しています」または「あなたが所持中のエアタグが見つかりました」と表示されます。
この通知がくると、何らかの理由で他人のエアタグが自分の持ち物に紛れ込んでいる可能性があるという事です。
もし悪用されていると判断した場合は、冷静に対処することが必要です。
すぐにバッテリーを抜かずに、自宅や職場から離れた場所で電池を抜いてください。
自宅や職場で慌ててバッテリーを抜いてしまうと、犯人の知りたい情報を与えてしまう可能性もあります。
【バッテリーの抜き方】
- エアタグの裏蓋を押し込む
- 反時計回りに回す
- 裏蓋を外して、バッテリーを抜く
最後に電源が入っていた場所は相手に伝わりますので、必ず違う場所でバッテリーを抜きましょう‼
まとめ
今回は、エアタグの追跡できる距離や音が鳴る距離など、距離について解説しました。
- エアタグの追跡範囲は、近くにiPhoneなどのデバイスがある限り、どこでも追跡は可能
- エアタグの電波の届く距離とは約10m以内で、Bluetooth信号が届く範囲のこと
- 近くで紛失した場合は、「正確な場所を見つける」機能か音を鳴らして探す
- エアタグは手元を離れてから、一定時間以上かつ動かした場合に自動的に防犯音がなる
- エアタグと離れてから、iPhoneに通知がくる距離は約400m
- 人の追跡や迷子防止は条件を満たせば可能ですが、GPSほどの正確ではない
- ストーカーなどが犯罪行為に悪用しないように、Appleは様々な対策をとっている
エアタグを活用すれば、大切な物を紛失しても探しだせる可能性が高くなりますよね。
その反面、ストーカーや窃盗などの犯罪行為に悪用されてしまうデメリットもあります。
メリット・デメリットをきちんと理解して、正しい方法で利用しましょう‼
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