毎日のお化粧を落とすために使っているクレンジング。
種類がたくさんあって選び方がわからないですよね。
実はクレンジングは種類や選び方を間違えると肌にダメージを与える要因にもなります。
諦めていた肌トラブル、クレンジングを替えるだけで解決する可能性が大きいです。
私はフェイシャルエステサロンでの勤務経験があり、その際の研修でもスキンケアで1番大切なのはクレンジングだと教え込まれました。
昔から肌悩みが尽きないタイプだったこともあり、美容業界を離れた後もスキンケア製品が大好きで数々の製品を試してきました。
この記事では私の実体験も交えつつ、クレンジングの種類や選び方、おすすめの商品をご紹介します!ぜひ参考にしてください!
クレンジングの種類と選び方の決め手は?
スキンケアの中で1番大切なのはクレンジングだと言われています。
化粧水や美容液などにお金をかけても、クレンジングが正しく出来ていないとせっかくの美容成分が入っていく隙間がない状態だからです。
化粧品の美容成分は、肌の表面から吸収されるものもあれば、毛穴の中から奥へ吸収されるものもあります。
どちらにしても、メイク汚れや皮脂汚れが肌に残っていると肌の中まで入り込めないので、その入口をキレイにしてあげるのがクレンジングの役割です。
そのため、クレンジングの選び方は洗浄力が大切な基準になってくるのですが、それだけでは失敗してしまうことが多いです。
市販されているクレンジングをざっと比べると、洗浄力の高いものほど肌へのダメージも多いからです。
なぜなら洗浄力の強いクレンジングは肌にもともと備わっている必要な潤いまで一緒に絡め取ってしまうのです。
自分の肌質やメイクの濃さ、更には季節毎の肌トラブルなども考慮して考えるのが正しい選び方だと言えます。
冬は乾燥するし、夏はテカるし紫外線ダメージが…クレンジングなどのスキンケア用品も季節によって選び方が変わり使い分けが重要です!
クレンジングの選び方を検討する上で、クレンジングはそもそもなにで出来ているのか?という根本を理解すると考えが深まります。
クレンジングを含む全ての化粧品は大きく分けて4種類の成分から構成されています。
水分(水性成分)
肌の中にまで直接入り込み、潤いをもたらす成分です。
代表的なものはヒアルロン酸Na、水溶性コラーゲン、グリセリンなど。
化粧水やサラッとした質感の水溶性美容液などはこの水性成分が多く含まれています。
油分(油性成分)
肌の中ではなく表面を覆うようにとどまり、肌からの水分蒸発を防いだり肌を柔らかくなめらかな状態に保つ成分です。
代表的なものはワセリン、スクワラン、ホホバオイル、馬油など。
乳液やクリームなどはこの油性成分が多く含まれています。
界面活性剤
界面活性剤は異なる性質の物質の境目に作用して、性質を変化させることができる成分です。
シャンプーや洗剤などにも界面活性剤が使われていて、汚れを落とす手助けをしています。
化粧品に使われる場合は主に、水性成分と油性成分を混ぜ合わせる目的で使われます。
水と油はそのままだと分離してしまいますが、界面活性剤が分離しないようになじませる働きをしてくれるんですね。
しかし、界面活性剤はメイクだけではなく肌にもともとある皮脂などの必要最低限の潤いも一緒に混ぜてしまいます。
そのため、界面活性剤が多く含まれている製品の方が汚れの落ちは早いですが肌への負担が大きいです。
美容成分
化粧品にプラスの効果をもたらす美容成分は種類が様々で、その製品の目的や特性に合ったものが使われます。
代表的なものは、美白成分のビタミンC誘導体、アンチエイジング抗酸化効果のアスタキサンチン、シワ予防のレチノールなど。
クレンジングはたくさんの種類がありますが、基本的にはこの中の【水性成分・油性成分・界面活性剤】がどのような割合で配合されているかで種類が分かれます。
そこへ、美容成分がプラスαされてそれぞれの製品の特徴が色濃く出ていくイメージです。
クレンジングは種類によって落とし方が違う⁉肌に優しいのはどれ?
クレンジングを構成する4種類の成分の中で、メイクを落とす役割をするのは油性成分と界面活性剤の2種類です。
油性成分と界面活性剤、この2種類の配合のバランスでメイクの落としやすさと肌への優しさが変わります。
油性成分のクレンジング効果
メイク用品にも上記4種類の成分が使用されていて、顔に定着させるためのメイク用品は油性成分が多めに使われています。
そのため、クレンジングの油とメイクの油を混ぜて溶け合わせ一緒に流すことでメイクオフ出来ます。
油分と水分のバランスが良いと、界面活性剤のちからをあまり借りなくても汚れを落とせるため肌に優しいクレンジングになります。
クリームタイプのクレンジングが1番バランスが良い配合だと言われています。
界面活性剤のクレンジング効果
油性成分が配合されていなくても、界面活性剤でクレンジングとメイクをなじませてメイクオフすることも可能です。
マツエクを付けている人などは、クレンジングに含まれる油性成分がマツエクのグルー(接着剤)を弱めてしまう原因になります。
そのため油性成分の含まれていない、界面活性剤のみでメイクを落とす種類のジェルタイプのクレンジング等を使用するとマツエクの持ちは良くなります。
クレンジングを使用する時は乳化が大切
クレンジングは油性成分または界面活性剤を用いてメイクや皮脂汚れなどの油分とクレンジングを馴染ませることで溶かして落とすとお話しました。
その際に大切なのが【乳化】です。乳化とはまさに水と油が混ざって濁る状態のことを指します。
クレンジングをする際に、乳化を意識して取り入れることで洗い上がりもさっぱりとよりキレイに汚れを落とすことが出来ます。
私も意識して乳化を行うようになってから洗い上がりのツルツル感がアップしていい感じです!
- STEP1手を石鹸やハンドソープで洗いキレイにする
- STEP2クレンジングを顔全体に馴染ませる
- STEP3水を2〜3滴手に取り、クレンジングのついた顔につける
- STEP4クレンジングと水が乳化して白く濁るので顔全体のクレンジングを乳化させて馴染ませる
結論、肌に優しいダメージが少ないクレンジングを使用したい人は油性成分が多め、界面活性剤少ないタイプがおすすめです。
次で詳しくご紹介しますが、クリームタイプやミルクタイプのクレンジングが比較的肌に優しいクレンジングだと言われています。
肌へのダメージよりも落としやすさや手軽さが大事!という人や、落としたい汚れが多いメイク濃いめの人や脂性肌の人はオイルタイプがおすすめです。
クレンジングの種類ごとの特徴と肌悩み別おすすめタイプを解説!
クレンジングオイル
肌への優しさ | ★★☆☆☆ |
洗浄力 | ★★★★★ |
クレンジングオイルは他のクレンジングの種類と比べても1番洗浄力の高いタイプです。
ウォータープルーフのマスカラや日焼け止め、濃いめのメイクもストレスなく落とすことができるのがメリットです。
しかし、界面活性剤が多く使用されている製品が多いタイプのクレンジングなので肌への刺激が大きくなる可能性が高いです。
クレンジングオイルはオイルのちからでメイクを落とすのですが、仮に100%オイルだとそのオイル自体を水やお湯で洗い流せません。
そのため、メイクを落とした後にクレンジングオイルを顔からキレイに洗い流す為に界面活性剤が多く使われます。
界面活性剤が少なくても落としやすいオイルもありますが高品質なため値段もお高めの設定であることが多いです。
界面活性剤が多めの製品を全顔に使用すると肌質によっては皮脂を落としすぎて肌がつっぱる、ヒリヒリするなどの症状を感じる人もいます。
メイクだけではなく本来必要な皮脂や潤いまで一緒に落としてしまう可能性が高いので、乾燥肌や敏感肌の人は使用を控えるかポイントで使用するのがおすすめです。
乾燥が気になるのに普段オイルクレンジングを愛用している人は、クレンジングを替えるだけで肌質が改善することもありますよ!
クレンジングクリーム
肌への優しさ | ★★★★☆ |
洗浄力 | ★★★☆☆ |
クレンジングクリームは界面活性剤の使用量が少ない製品が多く、肌に優しい種類のクレンジングです。
クリーム自体に保湿成分が多く配合されている製品が多く、洗いながらスキンケアをしているような感覚です。
他のクレンジングの種類よりも洗い上がりはしっとりとしています。
デメリットとしては、クリームがメイクに馴染むのに少し時間がかかることと、洗浄力が低いのでウォータープルーフや濃いポイントメイクは苦手です。
クレンジングクリームには、マッサージクリームとして利用できる製品も多く販売されています。
マッサージをすると、血行を促進して新陳代謝が上がります。この美肌効果は絶大で、下記の効果を期待できます。
- 老廃物を排出することによる小顔効果
- 肌の血行が良くなることでくすみが取れる
- 化粧水や美容液の吸収が良くなる
- ニキビ跡などクレーターの改善に繋がる
- 新陳代謝が活発になりシミ・シワ・たるみの予防になる
小顔効果とくすみが取れるのは割と即効性があるので1週間も続けると効果を感じられると思います!
その他の効果は、肌の新陳代謝が活発になることで徐々に効果が期待できます。マッサージを行うルーティーンを確立するのが大事ですね。
クレンジングバーム
肌への優しさ | ★★★★☆ |
洗浄力 | ★★★★☆ |
クレンジングバームは半固形状をしていて、手のひらから伝わる体温でオイル状に溶かして使うクレンジングです。
バターのような質感で、クレンジングバターとも呼ばれます。
洗浄力の強いオイルタイプと、肌に優しいクリームタイプのメリットを併せ持つ優秀なクレンジングです。
そのためか、価格帯が若干高めな製品が多い印象があります。
私は普段クリームタイプのクレンジングを愛用していますが、今日はすぐに落としたい!という時はバームタイプを使い分けます!
クレンジングミルク
肌への優しさ | ★★★★★ |
洗浄力 | ★★☆☆☆ |
クレンジングミルクは、たくさんあるクレンジングの種類の中で最も肌に優しいクレンジングです。
クリームタイプよりも水分量が多く、サラッとした使い心地で摩擦が少なく、保湿成分が多いのでしっとりと洗い上がります。
普段のクレンジングで突っ張り感を感じる人や、敏感肌で洗顔後ヒリヒリを感じることのある人はミルクタイプのクレンジングを試してみてください。
ただし、洗浄力はあまり高くないので濃いめのメイクやウォータープルーフのアイメイクなどは落としにくいです。
ナチュルラルメイクの日はクレンジングミルクにするなど、使い分けもおすすめです!
クレンジングジェル
肌への優しさ | ★★★☆☆ |
洗浄力 | ★★★☆☆ |
クレンジングジェルは油性ジェルと水性ジェル、その中間のオイルイン水性ジェルの3種類があります。
油性ジェルはオイルタイプのクレンジングに似た性質で、オイルの力と界面活性剤の両方でメイクを落とします。
水性ジェルは油分が含まれていないので、界面活性剤のちからでメイクを落とします。油分が無いのでスッキリとした使い心地ですが、洗浄力は控えめです。
油分のない水性ジェルタイプはマツエク愛用者に人気ですよ!
クレンジングシート
肌への優しさ | ★☆☆☆☆ |
洗浄力 | ★★★★☆ |
クレンジングシートはクレンジング料の含まれたシートで拭き取ることによりメイクを落とす製品です。
拭き取りのみなのでとても手軽に素早くメイクオフ出来ますが、肌を物理的に拭き取るため摩擦によるダメージが大きいです。
そのためクレンジングシートは毎日の使用はおすすめできません。
お泊りの時やお化粧直しの際に利用するなど、手軽に利用したいシーンに活用できて便利です。
まとめ
- クレンジングが正しく出来ていないとせっかくの美容成分が入っていく隙間がないのでキレイに落とすことが必要。
- 洗浄力の強い種類のクレンジングは肌へのダメージも多いので肌質に合わせた選び方が大切。
- 肌の調子や季節によって使うクレンジングの種類を替えるのもおすすめ!
- 界面活性剤が少ないクレンジングの方が肌には優しいものが多い。
- 油分の多いクレンジングを使用する際は【乳化】を意識して取り入れる。
- オイルタイプは脂性肌の人や濃いメイクにおすすめ。
- クリームタイプは乾燥肌や敏感肌の人におすすめ。
- バームタイプは混合肌の人やメイクが濃いめの人におすすめ。
- ミルクタイプは敏感肌の人におすすめ。
- ジェルタイプはマツエクをしている人などオイルフリーのクレンジングを使いたい人におすすめ。
- シートタイプはなるべく日常的には使わない。シーンに合わせて利用するのがおすすめ。
たくさんのクレンジングの種類がある中で選び方も複雑で大変だと思います。
色々使用してきた私の感覚としては、迷ったらクリームタイプを使用してみるのがおすすめです。
テカリが気になる脂性肌だと思ってオイルタイプを愛用している人も、実は乾燥のせいで過剰な皮脂分泌が起きている可能性もあります。
お肌のトラブルの原因は大抵が乾燥によるものが多いです。
毛穴の開きは肌が潤いふっくらとすることで目立たなくなりますし、テカリは肌が内側から潤っていれば過剰な皮脂分泌が減り抑えられます。
乾燥を防いで肌を健やかな状態に保つことで、紫外線など外からの攻撃にも負けない強い肌を育てることが出来ます。
受けるダメージが少なければ、蓄積されたダメージがシミ・シワ・たるみ・ニキビに繋がる可能性を少しでも減らせます。
クレンジングの種類や選び方を見直して、健やかなお肌を目指しましょう!
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