外出先でも手軽にスマートフォン等の電子機器を充電できるアイテム、モバイルバッテリー。
お仕事や勉強にもスマートフォンやパソコンは使いますし、長時間使っているとその分、充電も減ってしまいますよね。
そんなとき、モバイルバッテリーが必要になってくる場面も多々あると思います。
しかしながら、使っているとなんとなく膨らんできているようにみえてくることもあるでしょう。実際、モバイルバッテリーが膨らむことはあります。
それって明らかに異常ですし、このまま使っていても大丈夫なのか、不安に思ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、モバイルバッテリーが膨張したときの対処法から原因、予防策まで解説していきます。
モバイルバッテリーの膨張は戻すことができる?対処法は?
結論から言ってしまうと、モバイルバッテリーが膨張してしまったらそれをもとに戻す方法はありません。
最も最善の対処法は、モバイルバッテリーを適切に処分することです。
モバイルバッテリーを膨張させている元凶の中身はガスであり、これをそのまま使用し続けると更に内部でガスが溜まり、破裂・発火の危険があります。
また、自力でガスを抜こうとするのも絶対にNGです。空気との化学反応で爆発が起こる危険があります。
そのため、モバイルバッテリーの膨張をもとに戻す方法はなく、適切に処分する他ないのです。
モバイルバッテリーが膨張してしまう原因は?
前述した通り、モバイルバッテリーが膨張してしまう原因はガスです。
内部の電池から、ガスが発生しています。多くのモバイルバッテリーには、リチウム電池が採用されています。
このリチウム電池が劣化すると、電解質が酸化し、ガスを発生させるという仕組みなのです。
このガスは、外部に漏れ出ないような構造になっています。
そのため、発生したガスがそのまま内部に溜まっていき、モバイルバッテリーの外装を圧迫することで、見た目にもわかるほどに膨らんでいくのです。
モバイルバッテリーが膨張したとき放置するとどうなる?
ここではモバイルバッテリーが膨張したとき放置するとどうなるかを解説します。
主に4つの危険な事象につながるので、モバイルバッテリーの膨張は放置しないようにしましょう!
念のため、放置するとどのような危険な事象につながるのか、あらかじめ知っておきましょう。
火災事故につながる
モバイルバッテリーが膨張しているにも関わら使用を続けると、火災等の事故につながる可能性があります。
モバイルバッテリー自体は、火災等の事故がなるべく起こらないよう、安全性に配慮されて、設計されてはいます。
モバイルバッテリーがただ単に膨張したというだけでは、トラブルが起こる可能性はそんなにはありません。
しかしながら、万が一膨張したモバイルバッテリーに、強い衝撃が加わってしまうと、溜まっていたガスが漏れ出してしまいます。
そして、外の空気に触れる等の簡単なきっかけで、発火をしてしまう危険があるのです。
モバイルバッテリーは、基本的に外に持ち出し使うことが多いですよね。
そのため、なかなか強い衝撃を与えないよう注意するのも大変です。
もしあなたのモバイルバッテリーが、購入時よりも妙に膨張しているように感じられたら、すぐに使用を控えましょう。
ガスを抜こうとすると爆発の可能性がある
自分でガスを抜こうとしたり、修理をしようとすると、発火の恐れがありますので控えましょう。
分解中、リチウムイオンバッテリーに衝撃を加えてしまうことで、ガス漏れからの発火につながる危険があります。
また、モバイルバッテリーに主に採用されているリチウムイオンバッテリーに安易に触れるのも危険です。
この電池はパッと見小さいけれど、大きなエネルギーを蓄えているからです。
そのため、自力でガスを抜こうとしたり修理しようとせずに、寿命なんだと潔く諦めることが大切です。
そして適切に処分をし、新しいモバイルバッテリーに買い替えてしまいましょう。
膨張が進行し破裂する
モバイルバッテリーの膨張をそのまま放置し続けると、ガスが更に溜まっていくことになります。
そうして膨張が進行すると、ガス漏れ防止用のシートの耐久性が低下していき、やがては破裂してしまう危険性があるのです。
風船に空気を入れ続けると、やがては破裂してしまいますよね。それと似たような感じなのです。
そのため、モバイルバッテリーが膨張していることに気づいたら、大丈夫だろうと軽くみて放置するのはやめ、すぐに処分をするようにしましょう。
無理やり押さえつけると破裂する
膨張したモバイルバッテリーを無理やり押さえつけようとすると、破裂してしまう恐れがあります。
モバイルバッテリーが膨張してくると、本体のカバーが浮いてくることがあります。
そのせいで、ついうっかりモバイルバッテリーを押さえつけてしまいたくなるのです。
しかしながら、押さえつけるとガス漏れを防ぐシートが壊れてしまう可能性があります。
また、壊れないようにとテープ等を貼り押さえつけるのも同様です。
膨張はどんどん進行するため、テープ等で固定すると押さえつけられているのと同様の状態になり、結局は破裂する危険を強めてしまうのです。
膨張したモバイルバッテリーは無理やり押さえつけず、適切に処分をすることが大切です。
モバイルバッテリーが膨張したときの捨て方
モバイルバッテリーを放置すると危険であることはわかったけど、そうしたら今度はどうやって捨てれば良いのかがわからない!となりますよね。
ここではモバイルバッテリーが膨張したときの捨て方を解説していきます。
モバイルバッテリーは一般ごみでは捨てることができない
モバイルバッテリーは一般ごみとしては捨てることができません。なぜなら、回収中やゴミ収集車の中で爆発、発火をしてしまう恐れがあるからです。
また、モバイルバッテリーに使用されている充電式電池は、アルカリ電池と違い、リサイクル対象なので、一般ごみとして捨てることができないのです。
これはおよそどの自治体でも同じルールで定められています。エネループ等の充電式電池と同じような扱いなのですね。
少々面倒ではありますが、きちんと捨て方を学び、適切に処分しましょう。
リサイクル協力店に処分してもらう
基本的に、モバイルバッテリーは「リサイクル」として捨てます。
なぜなら、モバイルバッテリーに使用されているリチウムイオンバッテリーは「資源有効利用促進法」に基づいた、「小型充電式電池」に該当するからです。
そのため、問題のないモバイルバッテリーであれば、家電量販店等のリサイクル協力店の中に設置されてある「リサイクル回収BOX」に入れてしまえば良いのです。
そうすれば、後は業者が処分をしてくれます。しかし、すでに膨張してしまったモバイルバッテリーを回収してもらえるかどうかはお店によります。
そのため、来店する前には事前に電話等で確認をとり、膨張してしまったモバイルバッテリーを回収しているかどうか、確認をとると良いでしょう。
運が良ければ、すでに膨張してしまったモバイルバッテリーだとしても、回収してくれることでしょう。
自治体の許可を持つ不用品回収業者に処分してもらう
不用品回収業者に頼むと、膨らんだモバイルバッテリーでも処分してもらうことができます。ただし、多少コストがかかります。
また、自治体の許可を得ずに不用品回収を営業している悪徳業者に捕まってしまうと、高額の料金を請求される等のトラブルが非常に起こりやすいです。
そこでポイントになるのが、自治体の許可を得て営業している業者に依頼すること。
各地方自治体のwebサイトでは、許可がきちんと得られている地方自治体の一覧を見ることができます。
あなたの住んでいる地域の自治体のwebサイトを確認し、信頼のおける業者に依頼しましょう!
モバイルバッテリーの膨張は危険!防ぐためには?
そもそもモバイルバッテリーの膨張を防げたら良いですよね。ここではなるべく膨張を防ぎ、長持ちさせる使い方をご紹介します。
必要以上に充電しない
既に充電が満タンであるにも関わらず、コードを挿しっぱなしにするとバッテリーが劣化して、モバイルバッテリーの膨張につながってしまいます。
なぜなら、コードを挿しっぱなしにすると充電がされ続けます。そうして過度な充電がされることを「過充電」と言います。
電池内の状態が不安定になり、劣化が進行してしまいやすくなるのですね。
そのため、バッテリーが溜まった時点ですぐにコードを抜き、過充電がされないように気をつけましょう。
そうすれば、劣化が進行しづらくなり、モバイルバッテリーの膨張も防ぎやすくなります。
高温の場所に放置しない
モバイルバッテリーを高温の場所に放置すると、劣化が進行してしまい、モバイルバッテリーの膨張する原因になります。
なぜならモバイルバッテリーは熱に弱いからです。特に真夏に日の当たる車内へ放置すること。
夏場の車内は外出して人が居ない間、エアコンを稼働させたりはしないですよね。
そのため、とても高温になりやすいことが予想できるのではないでしょうか。
この場合、モバイルバッテリーを車の中に置きっぱなしにしないようにすると良いでしょう。
多湿の場所で使用しない
上記の項目と同様、モバイルバッテリーは多湿の場所で使用するのも良くありません。モバイルバッテリーは湿気にもとても弱いからです。
しかしながら、最近のスマートフォンは高性能で水に強いため、お風呂場等で使用する方も多くいるでしょう。
そんなとき、充電が減ってきて、モバイルバッテリーを使いたくなる方もいらっしゃるかもしれません。
私もつい長風呂で充電が減ってくることがあり、気持ちは痛いほどわかります。
それでもモバイルバッテリーをうっかり水に落としても危険ですし、使用するのは避けています。
のぼせてしまって脱水症状になる等の二次的な不調も起こり得るので、みなさまもお風呂場等の湿気の多い場所での使用はお控えくださいね!
大きな衝撃を与えない
モバイルバッテリーは落とす、投げる等の大きな衝撃を加えることが内部の機器の損傷につながり、結果として膨張をしてしまうことの原因になります。
コンビニ等でお安く手に入れると、ついつい雑に扱ってしまいがちなモバイルバッテリーですが、あまり適当に扱うのも良くありません。
念のためではありますが、モバイルバッテリーも精密機器であることをしっかり認識し、丁寧に扱っていくことを心がけましょう。
特に高所での使用は、落下のリスクが高いので控えましょう。
そうすればモバイルバッテリーの劣化が抑えられ、膨張につながる原因もなくしていくことができます!
まとめ
- モバイルバッテリーの膨張を戻す方法は無い
- モバイルバッテリーが膨張してしまったときの対処法は、適切に処分すること
- モバイルバッテリーが膨張してしまう原因はガス
- モバイルバッテリーの膨張をそのまま放置すると、危険な事故等につながる
- 捨て方1つ目は、リサイクル協力店に処分してもらうこと。その際は膨張していても処分可能かどうか確認する
- 捨て方2つ目は、自治体の許可を持つ不用品回収業者に処分してもらう
- モバイルバッテリーはそもそも膨張させないように安全に使うことが大切
便利で手軽に充電できるモバイルバッテリーですが、膨張してしまうことは危険なので適切に処分することが大切だとわかりました。
また、そもそも膨張しないように安全に取り扱うことも大切ですね。
今回、この記事を読まれているあなたはおそらくモバイルバッテリーが既に膨張してしまっているのでしょう。
この学びを機に、次からは膨張を防ぐ対策をとっていくと、処分の手間が減って、かえって楽ちんかもしれませんね♪
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