ふるさと納税と医療費控除は併用できる!他にもある節税対策もご紹介

ふるさと納税

昇進してお給料が上がったり、事業が順調で利益が増えていたりするはずなのに、思っているよりも手取りが少ない!!

そんな風に感じることがあるのではないでしょうか。

それは、収入額に応じて所得税や住民税などの税金が増え、引かれる分も多くなってしまうからです。

最近では、支払い義務があるのはわかるけど、できるなら払いたくないという思いや、素敵な返礼品を求めて、ふるさと納税をする人が増えましたね。

また、2017年に「セルフメディケーション税制」が出来たことで、同じ分類の医療費控除の存在も知れ渡りました。

実はこのふるさと納税と、医療費控除を併用して申請することができるのです。

今回は、併用する際の注意点や、他にも節税対策になる控除についてご紹介したいと思います。

 

 

ふるさと納税と医療費控除は併用できる!

ふるさと納税と、医療費控除はどちらも、所得税や住民税の控除や還付を受け取ることができます。

国の制度だからどうせ片方しか使えないのではないかと思いますよね。

実は、この2つ併用して申請できます。ふるさと納税を終わらせた後に、急に入院をしてしまったとしても安心ですね。

 

ふるさと納税とは?

ふるさと納税とは、自分の生まれた故郷や応援したい自治体など、好きなところに寄付ができる制度です。

この制度を使うことで、自己負担額2,000円で、寄附をした自治体から寄附額に応じた返礼品をもらえます。

2000円を超える金額については、所得税の還付や住民税の控除を受けることができます。

自分の応援したい自治体に対し、寄付金の使い道まで指定して寄付できるだけでなく、返礼品ももらえて、節税できるなんてとても素敵な制度ですね。

 

医療費控除とは?

医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費が一定額を超えた場合に適用されます。

最大で200万まで所得控除を受けることができる制度です。

この制度は、本人だけでなく、生計を一緒にしている人たちで合わせた総額で申請することができます。

一緒に住んでいる家族だけでなく、仕送りをしている家族なども対象になります。

10万円以上でないと控除が受けとれないため、個々での申請ではなく、できる限りまとめて申請しましょう。

対象となる医療費は、病院代などの治療費とその治療のための医薬品費です。健康サプリや、エステなどは対象外となります。

指圧マッサージや、柔道整復師などの施術料は、治療のためであれば対象となります。

ただし、疲れを取って癒されるためだけが目的の場合は、対象外となりますので気を付けましょう。

ちなみに、条件はありますが、入院や通院の際の交通費も公共交通機関であれば、医療費として計算することが可能です。

病院に行く習慣がなく、自分で薬を購入して治療をしている方は、医療費控除ではなく、セルフメディケーション税制が使える可能性があります。

買っている薬に「セルフメディケーション税控除対象」と記載がないかどうか、確認してみてください。

セルフメディケーション税制は、医療費控除の一部ですので、通常の医療費控除と併用して利用することは、不可能です。

自分にとってお得になる方を選択しましょう。

 

ふるさと納税と、医療費控除の申請方法

ふるさと納税で控除を受ける場合は、確定申告を行うか、ワンストップ特例制度の適用をする申請が必要となります。

1年間で寄付先が5自治体以上になる場合、ワンストップ特例制度は適用できません。

また、医療費控除を併用して受ける場合も、ワンストップ特例制度を利用することはできません

ふるさと納税と医療費控除を併用したい場合は、必ず対象となる年の翌年の3月15日までに忘れずに確定申告を行いましょう。

控除を受けるために、確定申告書類と一緒に提出するものをまとめました。

  • 寄付金受領証明書
  • 源泉徴収書
  • マイナンバーカードのコピーまたはマイナンバー通知カード
  • 身分証明書(e-Taxを利用して確定申告を行う場合は不要)
  • 還付先口座情報

寄付金受領証明書とは、寄付した自治体から、返礼品と一緒に送られてくる証明書のことになります。紙1枚のことが多いので、捨てないように気を付けましょう。

医療費控除の明細書またはセルフメディケーション税制明細書医療費やセルフメディケーション購入費の領収書の提出は不要です。

しかし、申請から5年間は、税務署から求められた場合、提示や提出をしなければなりません。必ず自宅で5年間は保管しておきましょう。

 

 

ふるさと納税と医療費控除で損をする⁉計算方法は?

ふるさと納税と医療費控除を併用する場合、2つの控除額の合計が、全体の控除額とはならないので注意する必要があります。

これを知らずに、ふるさと納税を行ってしまうと、自己負担額が2000円を超えてしまう可能性があります。

ふるさと納税の控除限度額の計算式は以下で、この中の個人住民税所得割額が医療費控除の影響を受けます

個人住民税所得割額は医療費控除額に比例して増えていきます。ふるさと納税の控除限度額は、以下のように計算します。

個人住民税所得割額×20%÷100%-住民税の税率-(所得税率×復興税率)+2000円(自己負担額)

ふるさと納税と医療費控除の併用で、控除限度額が少なくなる金額は、医療費控除額の約2%から4.5%と言われています。

例えば、医療費控除が10万だった場合は、ふるさと納税の控除限度額が2000円から4500円少なくなるという事です。

せっかく節税しようと思ったのに、支出が増えてしまうのはもったいないですよね。

ふるさと納税のサイトには、必ずシミュレーターがありますので、そちらを利用してふるさと納税で寄付する金額を決めるようにしましょう。

ふるさと納税をした後の急な入院などによってかかった費用は、医療費控除申請をした場合、自分が損をしないかを確認してから申請を行いましょう。

 

 

ふるさと納税や医療費控除に加えてiDeCoで節税

ふるさと納税や医療費控除だけでなく、iDeCoや住宅ローン控除でも節税対策ができ、医療費控除と同じく、併用することができます。

 

iDeCoとは

iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことで、個人で掛金を運用して、老後資金を作り上げていく制度です。

毎月一定金額を積み立てて、運用した分は60歳以降に受け取ることができます。

もう1つの年金として話題のiDeCoは、支払った掛金が全額所得控除となります。そのことから、節税効果も注目されいます。

 

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、住宅ローンを借入れて住宅を取得した場合に、取得者の金利負担の軽減を図るための制度です。

毎年末の住宅ローン残高と住宅の取得対価のいずれか少ない方の金額において、その金額の1%が所得税の額から10年間控除される仕組みです。

最大40万円まで控除でき、所得税からは控除しきれない場合には、残りを住民税から控除します。

 

ふるさと納税と各控除を併用するときの注意点

iDeCoの控除は確定申告ではなく年末調整で申請できるので、ふるさと納税の申請は、ワンストップ特例制度を利用できます。

住宅ローン控除は1年目のみ、確定申告が必要となります。

そのため、住宅ローン控除を初めて受ける場合は、ふるさと納税のワンストップ特例制度は利用できません。

また各控除は、医療費控除とおなじくふるさと納税の控除限度額に影響を及ぼしますので、注意しましょう。

 

 

まとめ

  • ふるさと納税と医療費控除は、確定申告を行うことで、併用して申請することができる
  • 医療費控除の額は、ふるさと納税の控除限度額に影響するため、損をしないためにシミュレーターで計算をした方が良い
  • 医療費控除以外にも、iDeCoや住宅ローン控除などもふるさと納税と併用できる

いかがでしたでしょうか。今回は、ふるさと納税と医療費控除の併用する際の、申請方法や注意点をまとめてみました。

ふるさと納税は各控除と併用いただけることが分かったかと思います。

ちなみに、医療費控除と住宅ローン控除とiDeCoすべてを併用することもできます。

医療費控除とセルフメディケーション税制だけが、併用できないので注意してください。

ふるさと納税や各控除をフル活用して賢く節税していきましょう。

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