「お弁当に昨日の残り物を入れたいけど、冷えてたほうがいいし再加熱しなくてもだいじょうぶだよね。」
「そのまま入れる冷凍食品もあるし、昨日の残り物も凍らせればそのまま入れて大丈夫だよね。」
ちょっと待ってください。実はそれは危険な行為なんです!
私も毎朝5時に起きてお弁当を作っているので、なるべく楽をしたい気持ちは痛いほどわかります。
この記事ではお弁当の残り物を再加熱しなければいけない理由と、その方法をお伝えします。
食中毒になってしまう前に、再加熱の正しいやり方を確認しておきましょう。
この記事を読んでいるあなたはもう大丈夫です。季節に関係なく、安全なお弁当作りをするために一緒に確認をしていきましょう。
お弁当に残り物を入れるなら再加熱は必須!
お弁当に昨晩の残り物を入れる際には再加熱が必須です。
農林水産省でも、お弁当に前日の残り物を入れる際には必ずしっかり過熱をして、冷ましてから入れるようにと呼びかけています。
それではさっそく、再加熱が必要な理由についてみていきましょう。
残り物を再加熱すれば殺菌できる!
お弁当に昨日の残り物を入れるとき再加熱しなければいけない理由は、加熱をすることによって、殺菌することができるからです。
食中毒を起こす細菌のほとんどは、冷蔵庫の温度の目安である10℃より低ければ増殖を遅くすることができます。
しかし、少し熱いものをそのまま入れてしまったり、冷蔵庫を開け閉めしたりしているうちに冷蔵庫内の温度は上がってしまいます。
また、-15℃になると細菌の増殖は停止しますが、死滅しているわけではありません。
食べ物が―15℃になるまでには時間がかかりますし、その間も増殖しますし、さらには解凍する間も増えていきます。
気をつけていても細菌が増え、腐ったり、傷んだりしやすくなっているのです。
そこで、その菌を殺す作業が「加熱」です。まな板や包丁を熱湯で殺菌することもありますよね。
食中毒の原因となるサルモネラ菌、腸管出血性大腸菌など、ほとんどの細菌は75℃以上で1分以上加熱をすることで死滅します。
中まででしっかりと火を通すことが重要です。
お弁当に残り物を入れるときの再加熱の工夫3選
お弁当に残り物を入れる前に再加熱をする必要性が分かりましたよね。
次はお弁当に残り物を入れるときに、1番安全な再加熱の方法をご紹介します。
簡単らくちん!レンジでアツアツになるまでチンしよう
1番簡単なのは、電子レンジです。私もよく前日の残り物をお弁当に使いますが、ほとんどは電子レンジでチンしています。
殺菌目的で温める必要があるので、熱くて触ることができない程度にあたためる必要があります。「あたためる」ではなく、「加熱する」のイメージを持つことが大切です。
75℃以上、1分以上の加熱であれば、十分に殺菌できます。電子レンジにはムラができやすいので、心配な方はおかずによって、2回チンするといいでしょう。
卵焼きや鶏肉はパサパサになったり、縮んだりしやすいので、状態を見ながらチンしましょう。
私は卵焼きを冷凍していますが、1分パサパサになってしまうので、60Wで50秒ほど加熱しています。
パサパサにならず、しっかりアツアツ状態になってくれるので電子レンジ加熱はおすすめです。
鍋で沸騰するくらいまで火にかけよう
私はレンジでの加熱でじゅうぶん殺菌できているからか、お弁当を食べている彼がお腹を壊した、変なにおいがする、などの報告を受けたことは1度もありません。
ですが、できるだけ徹底したい、という方は火にかける方法が1番安心です。
お腹が弱いお子さんのお弁当なら、とても心配ですよね。これはこれで手間になってしまいますが、温度計で測りながら加熱できるので確実です。
私は筑前煮が大好きなので、たくさん作るのですが、鍋のまま冷蔵庫に入れています。
そんな時は鍋をそのまま火にかけて加熱します。見た目で75℃にするのは至難のわざです。私は温度計も家にないので、沸騰するくらいまで熱しています。
煮もの類は水分が多いので、腐りやすい傾向にあります。しっかりと沸騰するくらいまで熱してしまえば確実に細菌を死滅させることができますね。
最後は必ず冷まして、細菌の増殖を防ごう
再加熱して殺菌できたところで、安心してお弁当に入れられる、なんてことはありません。
加熱した後は必ず冷まさなければいけないので、注意しましょう。
1番菌が繁殖しやすいのは35℃。冷まさなければお弁当の温度は高いままになってしまうので、しっかりと冷ましましょう。
やり方は簡単。お皿の上に平たく置いておくだけです。常温まで冷ましてお弁当に詰めて、あとは保冷材に任せましょう。
保冷バッグの中に保冷剤を敷いて、心配ではお弁当の上にも載せるとよいでしょう。
私の彼はお弁当がかなり大きいので、これでもかというくらい保冷剤を入れています。
菌を死滅させたのはいいものの、また別の細菌が増殖してしまうので、それを防ぐためにも冷ましてからお弁当に入れることが大切です。
熱いままお弁当に入れて蓋をすると、蒸気が逃げないので、そのぶん水分が多くなってしまいますよね。
それを防ぐためにも、お弁当はしっかり冷ましてから詰めるようにしましょう。
お弁当に入れる残り物を再加熱する前の工夫5選!
お弁当に残り物を入れる際には再加熱が必要です。しかし、それ以前の対策次第で、より腐りにくく、傷みにくくすることができます。
特に夏場は熱くなってしまうので、心配ですよね。さっそく再加熱をする前の工夫を見ていきましょう。
おかずに含まれる水分を少なくする
先ほどもちらっと説明しましたが、水分が多いと細菌が繁殖しやすいです。
私は煮物をよくお弁当に入れるのですが、どうしても汁けが気になります。
2日目の煮物は特に、しっかりと味が染みているので、軽くキッチンペーパーなど拭くとよいです。
また、卵焼きは片栗粉やマヨネーズを入れるとふわふわの食感を保ったまま、安全に食べることができます。
また、揚げ物、特に唐揚げは子供も大人も大好きですよね。
私はいつも、めんつゆ、みりん、焼き肉のたれで下味をつけているのですが、片栗粉・小麦粉をつける前にキッチンペーパーで拭くようにしています。
レンジでチンする唐揚げ粉もおすすめです。粉状になっている「唐揚げ粉」を鶏肉と一緒に混ぜて、もみもみするだけという何ともお手軽な1品。
これなら時間の無い朝でも簡単ですし、水気もないので安全面もばっちりです。 その他のおかずも、粉状、顆粒状の調味料などをうまく使って料理するとよいでしょう。
手や調理器具をきれいにしておく
細菌が特に多いのは、食材ではなくまな板・包丁、そして手です。
食品の工場では、手袋、副、防止、マスク、そして消毒と、細菌を持ち込まない工夫がされています。
それを家でやるのは難しいですよね。簡単にできる対策がいくつかあります。
- 手をしっかり洗う
- ポリ手袋を使う
- 素手で触らない
- 使用する調理器具を殺菌消毒する
- まな板シートを使う
それでは1つ1つ、見ていきましょう。
手をしっかり洗う
基本中の基本ですが、忙しいと怠りがちです。しっかりとハンドソープで洗うようにしましょう。
また、手を洗った後に拭くタオルも清潔にしておきましょう。心配な方は、キッチンペーパーで拭くとよいでしょう。
私は毎回タオルで拭いていますが、問題ないのでそこまではしなくても大丈夫だと思います。
本当に心配な方や、実際に食中毒の経験があって怖い場合は実践してみるといいでしょう。
ポリ手袋を使う
手を洗うのでも不安な方は、ポリ袋を使いましょう。私はエコ重視でペーパーやポリ袋は最低現に抑えているので使っていませんが、食中毒が不安な場合は実践してみてください。
素手で触らない
私は断然このタイプです。私は残り物、というよりも前日にお弁当用に作ってしまうことも多いです。
卵焼きなんかは焼いて、そのままラップの上に。一切触れずにラップで包んで、冷まして冷蔵庫に入れます。
これが1番簡単で、エコな方法じゃないかなと思います。
使用する調理器具を殺菌消毒する
先ほど素手で触らない、とありましたが、調理器具がキレイであることが大前提です。
私は毎日、寝る前にはスポンジとまな板を漂泊しています。包丁は直前に熱湯消毒をするとよいでしょう。
CMでもまな板の菌は増えやすいって言っていますよね。私はCMを見て、漂泊をするようになりました。
何かとまな板汚れも目立ちやすいですが、毎日漂泊することでずっと真っ白の状態を保つことができるのが気持ちいいです。
スポンジは水に少し漂白剤を入れておくだけで、まな板はダスターをかぶせて水をかけ、漂白剤をかける。
1晩で真っ白になりますし、殺菌もできるのでぜひ試してみてください。
まな板シートを使う
いちいち漂泊なんてしてられないという方はまな板シートを使ってみましょう。
正直、私は使ったことがないのですが、友人はリピートしていましたね。
出費やゴミが気にならなければ使ってみるのもアリですね。
色々な工夫の仕方があるので、手や調理器具を清潔に保って細菌が入らないようにしましょう。
味付けを濃くする
味の濃い残り物をお弁当にするのも1つの工夫です。塩や砂糖を多くするとその分水気が減ります。
また、お弁当は味が落ちてしまうので、もともと味の濃いおかずを入れましょう。
私も何度か経験しましたが、思ったよりも濃くしないと味が薄いと言われてしまうんですよね。
いまだに新しい料理なんかを入れるときは普通の味で作ってしまいがちなので、味が薄いと言われます。ぜひ参考にしてみてください。
しっかりと火を通す
お弁当に生ものは禁物です。再加熱をした際に火が通ればいいかと思いがちですが、料理する時点でしっかりと火を通しましょう。
特に、卵焼きなんかは半熟派が多いと思いますが、お弁当に入れるのは危険です。
冷蔵庫の中で増殖をしないようにすることも重要です。
残り物をお弁当に入れる際に加熱をしますが、それでは不十分な場合もあります。
調理段階でしっかり火を通して、安全性を高めるようにしましょう。
使い捨てのカップを使おう
シリコン製のカップを使用している方もいらっしゃいますよね。私もひじき煮やおひたしなど、水分が多いものは冷凍しているので、そのおかずはシリコンカップに入れて冷凍しています。
冷凍庫内は菌の活動が止まり、比較的安全なので、普通にシリコンカップを使用しても大丈夫だと思います。
しかし、シリコンカップのギザギザに雑菌がたまりやすいとの報告があります。
心配な方は、使い捨てのカップを使いましょう。私は週に1度、漂泊しているので余裕のある方はそれもおすすめです。
正直、私は消耗品が好きではないので、シリコンを漂泊するか、冷凍用にすることをおすすめします。
私は解凍した後は水気を取って、アルミのカップに入れているのでおすすめです。
ただ、電子レンジでお弁当をあたためる場合にはアルミだと燃えてしまうので、紙カップを使用するように注意しましょう。
冷凍食品はOKでも手作り冷凍をそのままいれるのはNG
そのままお弁当に入れるだけ!という冷凍食品、ありますよね。
私は節約のため、基本的に手作りなのでまだ見かけたことがありませんが、便利ですよね。
でも、それを手作り冷凍でするのはNGなんです。
私も時間短縮の工夫として最初はやっていたのですが、調べてみると危険であることが判明しました。
冷凍をしていても、-15℃になる前には最近は増殖しています。そのままお弁当に入れると、おかずが解凍されていく過程でさらに増殖してしまうのです。
冷凍しても、1度加熱をすれば―15度になるまでに増えてしまった菌は死滅するので、より細菌が少ない状態で残り物をお弁当に入れることができます。
まとめ
- お弁当に夕飯の残り物を入れる場合は、必ず再加熱が必要。75℃以上、1分以上の加熱で細菌を死滅させることができる。
- お弁当に残り物を入れる際には、レンジや鍋で加熱し、その後しっかり冷ましてから入れることで殺菌・その後の菌の増殖を抑えることができる。
- 再加熱をする前に、水分を少なくしたり、細菌が入らない工夫をしたり、味付けを濃く、しっかりと火を通して調理することでより傷みづらくすることができる。
毎朝のお弁当作りは大変ですよね。あまってしまった夕飯をお弁当に利用するのは効率的です。
しかし、再加熱をしないと食中毒の可能性が大幅に上がってしまいます。 自分や、お子さん、パートナーの健康のためにも、安全対策をしっかりおこないましょう。
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