スーツケースベルトって知っていますか。その名の通り、スーツケースにつけるベルトのことです。
これをつけていると、何かのはずみでスーツケースが開いてしまっても、中身が出てしまう心配がありません。
私は初めての海外旅行で家族にスーツケースベルトを勧められた時、なんで必要なの?と思いました。
でも、空港でけっこう荒々しくスーツケースが扱われているのを見て、ああやっぱり必要なのねと思いました。スーツケースって投げるものだったんですね…。
でも海外の人はあまりつけてないんですよね。そこで本当に必要なのか、調べてみました!
防犯に対してどういう考え方をしているかで、つけるかどうかを判断すると良いのだと思います。その理由を説明していきますね。
スーツケースベルトは必要?
スーツケースベルトが必要かについては、いくつかの条件にわけて考えた方が良さそうです。
- スーツケースの状態が良い(しっかりしたメーカーの物で、ロック部分が劣化していない)場合
→必要ではない - スーツケースの状態が悪い(ロック部分やファスナーが劣化していて開いてしまう心配がある)場合
→必要
スーツケースベルト(特にロック付き)をつけると、防犯性が向上すると言われています。
開けるのに時間がかかると思われると、置き引きや窃盗に対する抑止力になるというのが理由です。
でも、あまり効果は無いという反対意見もあります。
- ベルトは盗難抑止になると考える → つける
- ベルトは盗難抑止にたいしてならないと考える → つけない
必要かどうかではなく、つけた方が安心と思うかどうかで選択すると良いでしょう。
ただしアメリカだけ特別な事情があり、TSAロックというものが必要となるので、ロック付きベルトをつけるのが安心ではあるんです。
次では、アメリカの特別な事情とTSAロックについて説明していきますね。
スーツケースベルトはアメリカのTSAロック対策のために必要?
TSAロックとは
TSAとは、アメリカ運輸保安局(略称TSA = Transportation Security Administration)のことで、TSAに認可されたタイプのスーツケースの鍵をTSAロックと言います。
このTSAロックは、2001年のアメリカ同時多発テロ事件を機に導入されました。
アメリカ国内のすべての空港(ハワイ、グアム、サイパンなども)では、テロ対策として厳重な手荷物検査がなされます。
スーツケースに鍵がかかっていると検査が出来ないので、係員が鍵を壊しても良いとされていて、乗客はどうすることもできません。
でも鍵をかけないなんて困るって思う人は多いですよね。そういう人のために考えられたのが、TSAロックです。
空港職員がマスターキーとなる特殊ツールを持っていて、それで鍵を開けてチェックします。
なら安心だね。
いえ、残念ながらそうではないんです。まれに係員がマスターキーとなる特殊ツールを持っていないことがあって、そういう場合は鍵を壊してチェックされるそうです。
また場合によっては、解錠された後に鍵が壊れたり、鍵穴が変形して使えなくなったりすることがあります。
問題は他にもあります。空港の係員がこの特殊ツールで窃盗を行っていた事件がありました。またこの特殊ツールを空港関係者以外も手に入れることが可能になってきているようです。
悪意のある係員がいたり、窃盗犯が解錠方法を知っていたりするなら、それはもはや安全な鍵ではないですよね。
旅慣れたガイドさんの中には、鍵はそれほど役に立たないから鍵はかけないと言う人もいました。
そこまで割り切るのは難しいですし、やはり鍵はつけておきたいと思う人は多いですよね。
TSAロックをつけるにはスーツケースベルトがオススメ
TSAロックをスーツケースにつける方法は、次の3つがあります。
- TSAロック付きのスーツケースを買うかレンタルする。
- TSAロックを買って、スーツケースにつける。
- TSAロックのついたベルトをスーツケースに巻く。
今ではほとんどのスーツケースにTSAロックがついているので、1が簡単です。 でも、TSAロックで施錠していると破壊される可能性があるので、スーツケースについている鍵はあまり使いたくないですよね。
その場合、2か3になります。それなら万が一鍵が壊されてもスーツケースは無事なので、スーツケースの修理代よりは安く済みます。
3を選ぶと、スーツケースベルトの他のメリットが追加されるので良いですね。
スーツケースベルトが必要とされる意味
そもそもスーツケースベルトをつけるのはどういう意味や役割があるのでしょうか?
スーツケースは3種類
スーツケースは主に次のようなタイプに分けられます。
- ハードタイプ(フレームタイプ)
金属のフレームが入っていて、頑丈に出来ている。フレームのところに鍵がついている。 - ハードタイプ(ファスナータイプ)
ファスナーで開け閉めするタイプ。たわんで圧力を受け流してくれる。 - ソフトタイプのスーツケース
布製。
最近はソフトタイプも人気のようですが、これにはスーツケースベルトはつけませんね。 つけるのはハードタイプのスーツケースで、次のような役割が期待されています。
中身の散乱防止
鍵やファスナーが壊れてしまった時でも、スーツケースベルトがあれば、がばっと開いてしまうことはありません。
ただ、最近のスーツケースの性能は良くなっているので、よほど安価なものを選ばない限り、壊れて開いてしまう心配はしなくてよいそうです。
もちろん雑に扱われてべこっとへこむ、本体が割れる、ファスナーの劣化で閉じなくなる、ということは起こります。でもこれはスーツケースベルトでどうにかなるものではないですよね。
ベルトよりもガムテープを持って行くという意見もありました。確かに、結局旅先で買い替えることになるなら、応急処置としてはガムテープの方が良い仕事をしてくれそうです。
古いフレームタイプを大事に使っていて、鍵の部分が不安なまま使う人は、ロック付きのスーツケースベルトがあると安心かもしれません。
荷物がパンパンに入っている時にスーツケースベルトをしっかり締めれば、ファスナーの負担軽減になります。
スーツケースベルトは、スーツケースをサポートするものとして意味があるかなと思います。
目印
スーツケースは同じような色やデザインの物が多いので、目印をつけておくと空港の荷物受け取りレーンで自分の物を見つけやすくなります。
間違って持って行かれることも防げますね♪
この目印には、使わなくなったスカーフやハンカチをつけるという人は多いと思いますが、上手に結ばないとおしゃれに見えないんですよね。男性はつけにくいでしょうし。
ちょっと派手めなスーツケースベルトはちょうど良い目印になってくれます。
ステッカーをべたべた貼って愛着のある相棒にしていくという旅好きもいますね。
スーツケースはレンタルで十分と思っている人はそういうことができないので、代わりに気に入ったスーツケースベルトを目印につけると良いでしょう。
盗難の抑止
スーツケースベルトをつけておくと取り外しの手間が増えるので、狙われにくいという意見があります。
でも逆に、高価な物が入っているのではないかと思われて狙われるという意見もあります。
スーツケースベルトをつけるのは日本人が多いので余計に狙われる、とまことしやかに言われています。
結局どちらなのかはなんとも言えませんよね。こういうのは相手の本気度次第ですから。
スーツケースごと持って行かれてしまったら、ベルトを外す手間なんてたいしたことは無いでしょうしね。
そもそもスーツケースには盗まれて本当に困るものは入れないようにする方が大事かもしれません。
まとめ
- スーツケースベルト(特にロック付き)をつけると、防犯性が向上すると言われている
- スーツケースベルトは必要かどうかではなく、つけた方が安心と思うかどうかで選択すると良い
- アメリカへの渡航は基本的に手荷物検査が厳しく、ケース保護のためにはTSAロック付きだとある程度安心できる
- スーツケースベルトはハードタイプに付けるもの
- スーツケースベルトは中身の散乱防止、見つけやすくするための目印、盗難防止の働きもある
空港の事情や治安など、海外は日本とは勝手の違うことが多いです。いろいろ調べるとさらに心配になってきた、という人もいますよね。
準備や情報収集も大事ですが、旅行を楽しむ気持ちはもっと大事です。
気分が上がるようなお気に入りのスーツケースベルトを見つけて、旅行を楽しんでいただけたらなと思います。
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