大根の黒い点はカビ?食べられるかを見分けるポイントを紹介!

食品お役立ち情報

大根はおでんや煮物など、寒い時期の定番メニューにかかせない野菜です。

味にクセがなく、さまざまな料理に活躍してくれる大根ですが、一本や半分に切って売っているものがほとんど。

冷蔵庫で保存していた大根の皮や、切った断面に黒い点を見つけたことはありませんか?

大根を切ったら黒い点?これは何?

切って冷蔵保存しておいた大根に黒い点が!カビなのかな……。

土つきの新鮮な大根なのに洗って切ったら黒い点!食べても大丈夫なの?

大根に黒い点がついていたら原因が分からず、食べられるか迷ってしまいますよね。

黒い点の見分け方と保存する際のポイントをまとめました

ポイントを押さえて安心、安全にあたたかい大根料理を楽しみましょう!

大根に黒い点は食べられる?黒い点ができる原因を解説

大根に黒い点を見つけた場合、全てが食べられないわけではありません。まず大根に発生する黒い点の種類をまとめたので紹介します。

  • 黒カビ
  • 白カビ
  • 青あざ症・ダイコン青変症
  • 水晶現象
  • ダイコンバーティシリウム黒点病
  • 黒芯症
  • 虫食い

大根は冷蔵庫で保存している間に変色や、実際に白カビや黒カビが発生してしまう場合もありますが、カビ以外にもさまざまな要因が考えられ、食べられる場合もあります

次に原因の詳細をまとめたので、食べられるかどうか迷ったときに参考にしてみてくださいね。

大根の黒い点はカビとは限らない!黒い点の原因と対処方法は?

さまざまな要因で発生してしまう大根の黒い点。

原因が分からないと「ちょっと気持ち悪いな」というのが正直な気持ちですよね。

大根に黒い点を見つけた場合、次の特徴から食べられるかどうかを見分けてみてください

カビは食べられない!

大根は水分を多く含んでいる野菜のため、カビがついている部分だけを取り除いても、菌の胞子は見えないところにまで広がっているかもしれません

カビを食べてしまった場合はアレルギー反応や、食中毒などを起こして人体に影響を及ぼす可能性があります

食品に限らず、カビの胞子は単純に洗っただけでは落とせません。

え!そうなの!?

一見するとカビが生えていないように見える部分も、実は胞子の温床になっている可能性があるため、あきらめて処分するようにしましょう。

黒カビ

カビの中でも最も一般的な黒カビはアルコールや熱に弱いため、比較的除菌しやすいカビです。

大根の場合、皮の部分や切った断面に黒い点が集中して発生していたら、黒カビの可能性が高いでしょう

カビが好む環境は20~35℃の常温で、水分、栄養、酸素が必要です。

高温多湿のジメジメとした状態が最もよく増殖し、さらに大根の断面は水分が多くなるためカビが育ちやすい環境。

切った大根を20℃以上の常温で長い時間放置すると、カビが発生しやすくなるでしょう。

カビで黒くなっている疑いがあれば、食べずに処分しましょう!

購入時や切った際にはなかったけれど、保存している間に黒い点が現れたら黒カビを疑う必要があります。

白カビ

元をたどれば青カビや黄カビの仲間であることが多い白カビですが、発生しやすい環境は黒カビと変わりはありません。

大根の皮や切った断面に白い綿のようなものがついていたら白カビの可能性があります

原因は黒カビと同じですが、大根の色と同化してしまい気づかないことも。

白カビは見えづらいわねぇ……。気を付けないと。

時間が経ってから食べる場合はよく確認してから使用してください。

食べられる大根の特徴

体に害がない、食べてしまっても問題ない黒い点をまとめました。

どんな理由で発生するのかを知っておくことで、安心して食べられるでしょう。

青あざ症・ダイコン青変症

大根を切った断面の中心が青や、黒い色が広がっていることがあります

これは成長過程で気温や土壌からのホウ素が不足していることが原因で、20℃前後で発生しやすく、大根が酸化、変色を起こして組織が硬くなった状態です。

栽培過程で発症するため個体差があり、出荷前の検品でも発見することが難しいのが現状です。

食べることに問題はありませんが食感は硬く、苦味がある場合もあります。

水晶現象

切った大根の中心にかけて丸で火を通した後のように透けたり、薄紫色になったりしている場合は水晶現象の可能性があります

青あざ症と同じで、その栽培過程で大根の水分が多くなりすぎてしまったり、高温や温度変化の激しい場所に保管したりすると発生する症状。

また水晶現象も、カットしなければ外見から判断できません。

味は落ちますが体に影響はなく、加熱することで味の変化には気づきにくいため、食べるには問題ないでしょう。

ダイコンバーティシリウム黒点病

大根を栽培している土の中にある土壌菌が繁殖し、大根の筋が黒く変色する症状です。

そのため大根を横にカットすると円状の黒い点が見えるでしょう

土壌菌からの影響で変色しますが、大根にカビが生えているわけではないため、食べても体に影響はありません

外見からは確認できないため発生を完璧に防ぐことは難しく、また大根の味が落ちてしまっているでしょう

黒芯症

黒芯症の原因は黒斑細菌という菌に侵されることで発生します。

葉の一部が枯れたように見え、大根の内部が黒く変色するのが特徴。

葉の根元の中心部分から、下へ向かって徐々に黒く変色が広がり、症状が進むと腐敗や空洞化の原因にもなります。

白い部分は食べても体に問題ありませんが、味は落ちてしまうでしょう

また黒い部分はおいしく食べられないため、切り取って処分してください

虫食い

虫の影響は主に大根の根、皮や葉に出やすいですが、まれに根を食べる虫が大根の中まで入り込み、結果として黒くなることがあります。

食べたあとから腐敗すると悪臭がすることがあるため、臭いをよく確認しましょう

大根の黒い点があっても食べられる?黒い点以外の注意点

大根がシワシワになったり、柔らかくなったりする原因は、大根の水分が蒸発してしまったことが考えられます。

本来の食感やおいしさは半減してしまいますが、体に影響はありません。

他の野菜と一緒に細かく切り、おみそ汁の具として入れるとよいでしょう。

たくさんの野菜を一度に、しかも手軽でおいしく食べられるのでオススメです!

しかし水分が抜けただけで食べられる状態と、腐敗して食べられない状態を見分けるポイントをまとめました

皮が黒い?怪しいと思った時のポイント

明らかに腐ったり、カビが発生したりすると見た目だけでなく、臭いや大根の軟らかさからはっきりと違いが分かります。

  • カビや酸っぱい臭いがする
  • ブヨブヨしている
  • 表面や断面にぬめりがある
  • 時間の経過とともに、だんだん茶色く変色している
  • 黒い点が一カ所に集中している
  • ドロッとした汁が出ている
  • 中身がドロっとしていて持つと崩れる

食べられる黒い点

カビや腐敗以外が原因と考えられる黒い点は食べても体に影響はありませんが、固くなってしまっていたり、苦く感じたりして美味しく食べられないことがあります

黒い場所が広範囲であれば、その部分を取り除いたほうがよいでしょう。

生のサラダなどには向かないため、ぶり大根、大根のしょうゆ炒め、おでんなどの味がしっかりしたメニューがおススメです。

大根に黒い点があっても保存できる?おいしく食べるコツ!

前述したとおり1本の大根から黒い点があるかどうか、出荷前の検品で見つけるのは難しいでしょう。

どうしても気になる場合は、あらかじめ1/2にカットされた大根を購入してください

また黒い点以外にも保管中の変色や、カビの発生に気を配る必要があります。

新鮮な大根をおいしく食べるために、保存時のポイントをまとめたので参考にしてみてくださいね。

冷蔵保存
  • ステップ1
    大根1本丸ごとの場合、葉がついていたら切りおとす

  • ステップ2
    3等分にカットする
  • ステップ3
    カットした大根をラップで全体を包む

  • ステップ4
    葉は断面にキッチンペーパーで巻き、ビニルに入れる

  • ステップ5
    できるだけ立てて、冷蔵庫の野菜室にいれる

葉は大根の栄養を吸い上げ、傷みやすくなるため分けて保存するようにしましょう。

切り口以外からも乾燥してしまうため、大根全体をラップで包み、7日~10日程度で使い切ってください

また大根は葉の付け根から先端にかけて、少しずつ味が変わっていきます。

部位の特徴にあわせて使うと優先順位をつけられたり、漬物にして少し長めに保存することも可能でしょう。

部位特徴オススメの料理
上部みずみずしく、甘みが強い新鮮なうちは生のまま、サラダなどで食べるのがおススメ
真ん中やわらかく、辛みと甘みがある辛みと甘みがあるため煮物やおでんに向いている
下部水分が少なく、辛みが強い水分が少なく味がなじみやすいため、漬物に向いている

しかしどうしても使いきれない時は、早めに冷凍保存するとよいでしょう。

冷凍保存
  • ステップ1
    大根を輪切りやいちょう切りなど、お好みのサイズに切る
  • ステップ2
    生のまま冷凍用の保存袋に入れ、できるだけ空気を抜く

  • ステップ3
    冷凍庫に入れる

冷凍することによって大根の細胞が壊れ、本来の食感が失われるため、サラダなどの生で食べるメニューには向きません。

しかし味を染みこませる煮物やおでんは壊れた細胞へ調味料が入りやすくなったり、凍ったまま鍋に入れて調理できたり、火の通りが早いので時短にもなります!

冷凍の場合は、約1カ月で使い切るようにしましょう。

常温保存
  • ステップ1
    葉を切り落とす。
  • ステップ2
    場所に応じて、適切に保存する。
    • 土の中に埋める。
    • 雪の下に埋める
    • 室内や、そのほかの室外ぬらした新聞紙に包む。
  • ステップ3
    できるだけ立てて保管する。
  • ステップ4
    葉は断面にキッチンペーパーで巻き、ビニルに入れ、冷蔵庫の野菜室へ立てて入れる。

乾燥を防ぐために葉を切り落とし、土がついている場合は洗い落とさないでください

土が温度や湿度などの環境の変化によるストレスから大根を守ってくれます。

土や雪に埋めない場合、ぬらした新聞紙で包むと大根の水分を逃がしにくくなるのでオススメ。

また大根は縦に成長するため、立てて保存することも大根が余分にエネルギーを消費しなくなり、おいしさを保ちやすくなるでしょう

常温保存は3週間~1カ月程度ですが、土の中や雪の下であれば春先まで保存が可能です

そんなに長く保管できるの!?たくさんもらったから試してみよう!

私も土付きのネギや大根が手に入ると、発泡スチロールのボックスにいれた土の中で保存しています。

冷蔵庫より鮮度が長持ちし、おいしく食べられるのでオススメ!

しかし時間とともに味が落ちていくことには変わりないため、1~2本であればできるだけ早く食べるほうがよいでしょう。

まとめ

  • 黒い点には食べられるものと、食べられないものがある
  • カビは目に見えない胞子が大根全体、または内部にまで入り込んでいる可能性がある
  • 大根の中の黒い点は栽培中に発生し、出荷前に発見することが難しい
  • 黒い点や透明に変色・変質している場合、硬すぎたり、苦みが出たりする。
  • 生ではおいしくないが、煮物などにするとおいしく食べられる
  • 固まった黒い部分があれば切り落として白い部分だけを食べよう
  • 黒い点やカビ以外の変質は、腐っている場合があるため注意が必要
  • 保存は冷蔵庫・冷凍庫が一般的だが、冬は土の中や雪の下に入れることでさらに長期保存ができる

大根は定番のおみそ汁、おでん、煮物以外にも、大根ステーキ、ぶり大根、大根もちなど幅広く楽しめる野菜です。

私も鍋やおみそ汁の具として食べることが多いですが、一人暮らしや少人数だと使い切るのが大変で、なかなか手が伸びませんでした。

しかし保存方法を工夫したり、長く保存できるよう一部は漬物にしたりすることで、安心して使えるように!

黒い点があってもあきらめて捨ててしまわずに、まずは状態を確認してみましょう。

食べても大丈夫であれば、ご紹介した保存方法を参考にしながら、さまざまなメニューにチャレンジしてみてくださいね。

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