アガベシロップは加熱しても大丈夫?気になる栄養素やレシピもご紹介

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健康にいい甘味料として、健康志向の人達を中心に注目され始めたアガベシロップ

甘味料は煮物やお菓子作りなど料理によく使うので、できるだけ健康に良いものを選びたいですよね。

私はハチミツの風味が苦手で、健康にはあまり良くないとわかっていながらいつも砂糖を使っていました。

でも最近砂糖の代わりに使えて健康にも良いアガベシロップを知りとても興味が湧きました。

砂糖メープルシロップハチミツなど、甘味料の種類も様々ですが、加熱すると成分が変わってしまったり減少してしまったりするものもあるようです。

そこでアガベシロップを加熱すると栄養成分や効果は変わってしまうのかどうか調べてみました。

アガベシロップと他の甘味料との成分や効能の違いなどまとめましたので、参考にしてみてください。

アガベシロップを加熱すると栄養成分や効果はどうなる?

アガベシロップは、リュウゼツラン(アガベ)という、アロエに似た多肉植物の樹脂から作られています。

原産地はメキシコなどアメリカ南部や中南米で、欧米では既に健康食材としても有名です。

日本に輸入され始めると健康効果ブームに乗って人気が出始めました

アガベシロップの健康効果についてみていきましょう。

  • GI値が低く糖尿病などの生活習慣病予防も期待できる
  • 【イヌリン】と呼ばれる食物繊維が豊富で便秘の改善に役立つ
  • 抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれているため老化の防止

健康だけでなく、ダイエットにも効果が期待できそうですよね。

同じように栄養価が高く健康効果が期待できるといわれるハチミツは、加熱をすると栄養素が失活、減少してしまうようですが、アガベシロップはどうなのでしょうか。

結論、アガベシロップは加熱しても効果や栄養価は大きく変わらず、加熱にも強いといえます!効果について順番に確認していきましょう。

低GI(グリセミック指数)

アガベシロップで一番有名な効能といわれているのが、低GIだということです。

GI値ってなにかしら?

GI値とは、食後の血糖値の上昇の度合いを示す値です。GI値が高いほど急激に上昇し、低いほど緩やかになります。

糖質を摂取すると血糖値が上昇しますが、上がった血糖値に応じて膵臓から分泌するのがインスリンというホルモンです。

インスリンは血糖値を下げてくれる唯一のホルモンでもあり、糖質を全身の細胞に運んだり、蓄えたりする働きをしてくれます。

急激に血糖値が上昇するとインスリンが大量に分泌し、余ったエネルギーを脂肪に変えて貯めこもうとするので太る原因になるだけでなく、糖尿病など生活習慣病のリスクにもなってしまいます。

低GI食品は血糖値の急激な上昇やインスリンの過剰分泌を抑えることができるということで注目が集まり、今やダイエット法にもなる程です。

アガベシロップは甘いのになぜ血糖値が上がりにくいのかな?

アガベシロップの主な成分は果糖。果糖は血管を通らずにすぐに体内に吸収される分血糖値も上がりにくくなっています。

甘味料には一般的によく使われる砂糖のほか、栄養価が高いハチミツやメープルシロップなどがありますが、これらの甘味料とGI値や成分などを比べてみるとどのような違いがあるのでしょう。

エネルギー(100g)GI値製造形態原材料主成分
砂糖384kcal109糖汁を煮詰め結晶を抽出固体サトウキビ、てんさいショ糖
ハチミツ294kcal88加熱・非加熱の種類がある液体ミツバチが集めた花の蜜果糖、ブドウ糖
メープルシロップ257kcal73樹液を煮詰めて濃縮液体サトウカエデの樹液果糖、ブドウ糖
アガベシロップ310kcal21樹液を煮詰めて濃縮液体ブルーアガベ果糖
参考:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

GI値に注目してみると、アガベシロップのGI値がダントツで低いことがわかりますね。

サツマイモやご飯などの炭水化物は調理方法によってGI値が変わるようですが、甘味料に関しては加熱でのGI値変動のデータはありませんでした。

なので加熱や調理法によってアガベシロップのGI値は大きく変わらないのではないでしょうか。

腸内環境を整える食物繊維

アガベシロップには【イヌリン】と呼ばれる水溶性食物繊維が3%含まれていて、食物繊維は腸内に入ると善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる効果があります。

にんじんやごぼうなどの野菜にも多く含まれている食物繊維ですね。

基本的に食物繊維は加熱しても水に溶け出ていくことはなく、成分が壊れてしまうこともないですが、種類によっては減少してしまうものもあるようです。

アガベシロップは飲み物やヨーグルトなどにかけたりしてまるごと摂取することがほとんどだと思うので、食物繊維が大幅に減少してしまうということはないでしょう。

抗酸化作用のあるポリフェノール

アガベシロップには、抗酸化作用のあるケルセチン、ケンペロールなどのポリフェノールも豊富に含まれています。

  • ケルセチン:肌トラブルの防止や、老化・病気の原因となる活性酸素を除去してくれる
  • ケンペロール:ガンや生活習慣病などの発症を抑えてくれる

ポリフェノールは熱に強く、水に溶けやすい特徴があります。

アガベシロップに含まれるケルセチンやケンペロールは脂溶性のポリフェノールに分類され、水溶性のポリフェノールより水に溶けにくいという性質もありますが、

水溶性、脂溶性どちらも抗酸化作用をしっかり発揮してくれます。

上記のことをまとめると、アガベシロップは加熱しても健康効果は変わらないということが言えます。

  • アガベシロップのGI値は加熱しても大きく変動しない
  • 食物繊維は熱に強く吸収されやすいので加熱しても効果を発揮してくれる
  • ポリフェノールは熱に強いので加熱していても抗酸化作用を発揮できる

アガベシロップは加熱しても大丈夫!料理にもオススメ

アガベシロップは加熱しても大きく効果が変わることはないので、加熱料理などにも安心して使うことができます。

アガベシロップはグレードにより若干の色や風味の違いはありますが、ハチミツやメープルシロップのようにクセもなく水にも溶けやすいという特徴があり、料理にもとてもオススメです。

さらにアガベシロップの甘さは砂糖の1.5倍!なので砂糖よりも少ない量で充分な甘みを感じることができ、その分カロリーも抑えられます

ここではアガベシロップを使った料理のレシピをいくつかご紹介します。

アガベシロップでフレンチトースト

砂糖をアガベシロップに置き換えるだけの簡単フレンチトーストです。

砂糖よりも少ない量ですむので、甘いのにいつもよりヘルシーなフレンチトーストが味わえますよ。

〇材料(2~3人分)

  • 食パン     5枚
  • バター     大さじ3
  • 牛乳(豆乳でも) 200㏄
  • 卵       2個
  • アガベシロップ 大さじ3

〇作り方

  1. 卵、牛乳、アガベシロップをボウルに入れてよくかき混ぜ卵液を作る
  2. バットに食パンを並べ、卵液を入れて食パンをひたす
  3. 裏返して両側に卵液をしみこませる(30分ほど時間をおくとしっかりしみこみます)
  4. フライパンにバターをしき、弱火~中火でパンを焼く(片面5分くらいずつ)
  5. お皿に盛りつけて完成!

アガベシロップでカボチャ煮

アガベシロップはクセがないので和食にも合わせやすいです。醤油との割合を1:1にすることで、何にでもよく合いますよ。

自然な甘みのあるカボチャに少しだけプラスすることでコクのある味わいになりオススメです。

〇材料(4人分)

  • カボチャ    1/4個
  • 醤油      大さじ1
  • アガベシロップ 大さじ1
  • 水       適量

〇作り方

  1. カボチャを食べやすい大きさに切る
  2. 切ったカボチャを鍋に入れ、カボチャが隠れるくらいまで水を入れて火にかける
  3. 醤油とアガベシロップを入れて強めの弱火で煮込む
  4. カボチャが柔らかくなってきたら火を止めて出来上がり(少し冷ますと味がしみこみます)

あまった分はカボチャのサラダにアレンジするのもオススメです。

アガベシロップとオートミールのクッキー

オートミールとアガベシロップを使った健康志向のクッキー。

ダイエット中でも罪悪感なく食べられるのがいいですね♪作り方も混ぜて焼くだけなので簡単です。

〇材料(約10個分)

  • オートミール   50g 
  • 小麦粉又は米粉  50g
  • 牛乳又は豆乳   大さじ2
  • アガベシロップ  大さじ2
  • バター      40g

〇作り方

  1. オーブンを160度に予熱しておく
  2. ボウルにオートミールと小麦粉を入れ、さっくりと混ぜる
  3. 溶かしたバター、牛乳、アガベシロップを入れてよく混ぜる
  4. 生地がまとまってきたら、クッキングシートを敷いた天板の上に好みの大きさに並べていく
  5. 160度に予熱したオーブンで約15分ほど焼いたら出来上がり!

小麦粉をアーモンドプードルに変えたり、クッキーにレーズンを入れたりとアレンジも楽しめます。

アガベシロップは使い方によって逆効果になることも

加熱に強く料理などに使うことでも健康効果を得られるなどメリットのあるアガベシロップですが、

低GI食品といえど、糖分であることに変わりはないので栄養価や健康目的にアガベシロップを取り入れすぎるのは良くありません。

アガベシロップには次のようなデメリットもあります。

  • 肝臓への負担が大きい
  • 中性脂肪がつきやすい
  • 果糖の過剰摂取になりやすい

アガベシロップの主な成分である果糖は血液中で分解されないため血糖値が上がりにくいですが、そのほとんどを肝臓で代謝し吸収することになるので肝臓に負担をかけることになってしまいます。

果糖は内臓脂肪としても蓄積されやすいため、摂りすぎると肥満の元にもなります。

また、果糖は満腹感を感じにくい性質があるため過剰摂取になりがちです。

アガベシロップに限らずどんなに健康にいいといわれている食材でも摂りすぎるのはよくないですよね。

メリットやデメリットなどを理解し、過剰摂取に注意しながら健康的に取り入れていきましょう。

まとめ

今回はアガベシロップを加熱すると健康効果や栄養価は変わってしまうのかどうか調べてみました。

  • アガベシロップの健康効果は加熱しても失われない
  • アガベシロップの主成分の果糖はGI値を上げにくい
  • アガベシロップは加熱に強いので料理にもオススメ
  • アガベシロップの甘さは砂糖の1.5倍
  • アガベシロップのとりすぎは健康に悪影響を及ぼす

アガベシロップは健康に悪いといわれるようにもなってきていますが、様々な健康効果が期待できるのも確かです。

ぜひいろいろな料理に取り入れながらアガベシロップを上手に利用してみてくださいね。

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