AirTag(エアタグ)とはAppelが2021年に発売した「持ち物紛失タグ」のことです。
鍵やバッグなどにつけておけば、紛失した際にはBluetoothを使って探すことができるというアイテム。
私は長くAndroidユーザーですが、やはりAppelからでているということで残念ながらiPhoneでのみ使用可能な商品のようです。
日本はiPhoneのシェア率が高く6割を超えている国ですが、世界的に見ればAndroidユーザーは圧倒的に多いため、AirTagに代わる便利アイテムもきっとあるはず。
ということで今回はAirTagのようにAndroidで使える持ち物紛失タグの詳細と、その便利な応用方法までご紹介していこうと思います。
また便利な点以外にも注意すべきな悪用例やセキュリティについてもまとめましたので、ぜひ最後までご覧くださいね!!
Air Tag(エアタグ)はAndroidでは使えない
Appelから発売しているAirTagは「忘れ物防止トラッカー」とも呼ばれ、大事な持ち物の紛失時にスマートフォンから位置情報を特定することができる便利なアイテムです。
見た目は直径32mmほどの円形でちょうど五百円玉くらいのサイズ。
厚さも8mmと非常にコンパクトで、財布に入れていても邪魔になりにくくデザインもとてもシンプルです。その他の特徴を以下にまとめました。
- 充電いらずの電池式(約1年ほどもつ)
- アプリのダウンロードは不要
- iCloudの「探す」アプリから探索可能
- 防水性能あり
探したいAirTagの近くにいる他人のiPhoneを中継地点にして位置情報を特定するシステムなので、iPhone利用者が多いほどその精度が上がるというわけです。
ただし必須条件はiOS14.5以上のiPhoneまたはiPadを使うこと。
つまり私のようなAndroidユーザーは使うことができないということです。
AirTag(エアタグ)を探知できるTracker Detect
エアタグは便利なアイテムが故に悪用されるケースも出てきてるらしいわ。
日本だけでなく世界各国で使用されているAirTagですが、例えば知らない間にカバンに仕込まれていて、居場所がバレてしまいストーカー被害に合うなどといったケースが報告されています。
そこでAppleがAndroid向けに開発した、AirTagを探知する「Tracker Detect」というアプリがあります。
これは単純に近くにAirTagがないかどうかを探すことができるアプリです。
例えば探知されたAirTagが自分の持ち物の中にあり、心当たりがない場合は、そのシリアルナンバーを控えて警察に届け出れば持ち主を特定することもできます。
Tracker Detectの使い方
Tracker Detectの使い方は非常に簡単で、アプリを開いて「スキャン」ボタンを押すだけです。持ち主の手元を離れたAirTag等が検出されると表示されます。
引用:Apple公式
単純に持ち主がAirTagを紛失してしまっただけという場合も考えられますが、その場合は持ち主が紛失指定を行っているため連絡先などが表示されることがあります。
もし身の危険が感じられる時には、不明のAirTag本体とシリアルナンバーを警察に届け出ることで、警察を通じて持ち主を特定することが可能になります。
自分のものじゃなくても無効化させることができるのは安心ね。
Air Tag(エアタグ)の代わりにAndroidユーザーが使うべきはコレ
ではAirTagのように、Androidスマホとペアリングさせて持ち物紛失タグとして使えるアイテム(スマートトラッカーという)についてご紹介します。現時点で発売されているものはいくつかあります。
- Tile(タイル)
- Chipolo(チポロ)
- Eufy(ユーフィ)
- Qrio(キュリオ)
- Galaxy smart Tag(ギャラクシースマートタグ)
それぞれに仕様は少しずつ違っていますが、この中で特におすすめなのが「Tile」です。
理由はシンプルにユーザー数が多いから。AirTag同様に、使用者が多ければ多いほど位置情報を検知するスピードも早くなりますし正確性も高くなるというわけです。
これからスマートトラッカーの市場は拡大が見込まれているものの、使用台数の問題はすぐに変わることはないと思われます。
つまり現時点でのAndroidで使用する場合はTile一択と言っても過言ではありません。では気になるTileについて詳しくご紹介していきますね。
Tile
TileはAirTagと同様にBluetoothを使っている紛失防止トラッカーで、アメリカのTile社が開発したものです。
実は2022年10月に最新版が発売されたばかりですので、その特徴を以下にまとめてみました。
- 形状違いで4パターンあるので入れたい場所ごとに使い分けられる
- 1つのTileに対して複数のユーザーが登録することができる
- Tile本体からペアリングしているスマホを逆探知することができる
- Bluetooth圏外へ行ってしまった場合でも最後に検知された場所を記録してくれる
- 最大接続距離は120mでそれ以上離れても駅などのアクセスポイントで位置情報が知れる
これらはすべてAirTagにはない機能として注目されています。
機能的にもAirTagに引けを取らないくらい優秀なんだね!!
Tileの種類
前述の通りTileは形状違いで4パターンあり、入れたい場所によって使い分けることができます。仕様の比較は以下の表をご覧ください。
Tileの種類 | サイズ(㎜) | 電池交換(電池寿命) | Bluetooth接続範囲 | 防水 |
---|---|---|---|---|
Tile Mate | 38×38×7.2 | 不可(約3年) | 約75m | あり |
Tile Pro | 59×34×7.7 | 可(最大1年) | 約120m | あり |
Tile Sticker | 27×8.2(ボタン突起1㎜) | 不可(約3年) | 約75m | あり |
Tile Slim | 54×86×2.5 | 不可(約3年) | 約75m | あり |
Tile Mate(キーホルダー型)
・ベーシックモデル
・軽量のため鍵などにつけるのがおすすめ
・価格が一番リーズナブル
Tile Pro(長方形)
・電池交換可能
・Bluetooth接続範囲が最も広い上位モデル
・アラーム音量が一番大きい
・スーツケースや車など大きいものにおすすめ
Tile Sticker(ボタンシール型)
・シール貼り付けタイプ
・小型で防水効果が高い
・自転車やリモコンなど様々なところにおすすめ
Tile Slim(カード型)
・最薄型
・カード対応のため財布やカードケースに入れるのがおすすめ
・防水性が最も高い
引用:Tileダイレクトストア
Tileの使い方
まずTileはアプリをダウンロードして画面の指示に従い初期設定を行います。
⒈ メールアドレス認証をする
⒉ Bluetoothの接続を許可する
⒊ Tile本体のボタンを1回押して[次へ]をタップ
⒋ 有効化されたという画面が出てきたら[次へ]をタップ
⒌ Tileを取り付けるアイテムを選択する
ここまででTileとの接続を有効化できます。では試しにちゃんと接続されているか試してみましょう。
⒈ 探すアイテムを選んだら[探す]をタップ
⒉ Tile本体の音が鳴ったら[完了]をタップ
⒊ 今度はTile側のボタンを2回タップしてスマホが鳴るか確認する
⒋ Tileのプッシュ通知を許可する
⒌ スマホの位置情報へのアクセスを許可する
⒍ [完了]をタップして初期設定のすべてが終了
スマホ側の操作だけでなく、Tile本体からスマホを探すことができるのは結構便利ですよね。
音が鳴って知らせてくれるということですが、ちなみにこんな感じで音が鳴りますので聞いてみてください。
Tileの使い方は主に、「スマホでTileを探す」「Tileからスマホを探す」「Siriやスマートスピーカー等の声で探す」「地図で探す」「Tileネットワークで探す」の5つです。
基本操作はとても簡単で、アプリを開いてTileを取り付けている探したいものを選択して[探す]をタップするだけです。
逆にTile本体からスマホを探したい場合はTile本体のボタンを2回タップするだけ。これでスマホが鳴って知らせてくれます。
初期設定さえしてしまえば非常に簡単に使えそうですね。では例えば外出先に財布やカバンを忘れてしまった時など遠い場所の時はどうすればいいのでしょうか。
TileがBluetoothの圏外にある場合
①接続範囲外を示す[見つかったら検知]が表示されるのでタップする
→探し物モードになり最後に接続が切れた場所を地図で表示してくれます
②Tileに接近すると[探す]というボタンに表示が変わる
→ここでタップしてしまうとTileから大きな音がなってしまうのですぐには押さない
③画面に表示されるアイコンの周りのリングが大きく太くなってきたらサウンドマークを[ON]
→アイコンの周りのリングの数が増えすべて色付きになったらかなり近い
飲みに行ったお店に財布を忘れた時もこれで安心かも!!
Air Tag(エアタグ)のようにAndroidでGPSとして使えるか
AirTagはそのコンパクトさと月額料などがかからない手軽さから、物だけでなくペットの首輪に装着したり、幼いお子さんの登下校時のGPS替わりとして応用する方もいるようです。
先ほどからご紹介しているTileでも同様に、そういった便利な応用ができるのでしょうか。具体的な場面でのメリットとデメリットを見ていきます。
子供の見守りとして使う
小学校の低学年くらいだとまだ毎日の登下校時のことが心配だったり、家族で旅行に行ったり人ごみに行くようなときに子供の姿が見えなくなるととても心配ですよね。
私もまだ小さい子供がいますが、小学校に上がって目が離れることが増えると子供用スマホやGPSを持たせるかどうか悩むところです。
例えばTileを子供の見守り用に応用した場合どんなメリットがあるのでしょう。
デメリットである位置情報の正確性が劣る点を考慮しても、十分にメリットがあるといってもいいでしょう。まだスマホを持たせる年齢じゃないし…というときは試す価値ありです。
ロストバゲージの際に役立つ
国内旅行では滅多にあることではありませんが、海外旅行では飛行機に預けたスーツケースなどの荷物が行方不明になること(ロストバゲージ)をよく耳にします。
この場合、預け荷物にTileのようなスマートトラッカーを仕込んでおけば荷物の発見を早めることができるかもしれません。
日本の航空会社の場合は荷物と乗客を同じ飛行機で運ぶのが通常ですが、海外の場合は別便で荷物を送るケースも珍しくないようです。
日米のシェア率でいえばAirTagかTileが圧倒的なので、AndroidユーザーならやはりTile一択になるでしょう。
注意すべき悪用例
AirTagの話でも触れましたが、紛失防止トラッカーを悪用するケースは「ストーカー被害」「盗難被害」の大きく2つです。
ストーカー被害については、AirTagがTracker Detectを発表したようにTileでも2022年3月に「スキャン&セキュア機能」を追加しました。
これはTracker Detectと同様に自分の周りに持ち主不明のTileがあるかを探知できる機能です。
ストーカー被害に対しては一定の効果が期待できるものですね。しかしここで問題となるのが盗難被害の問題です。
例えばTileを装着していた自転車が盗難にあった場合、犯人がこのスキャン&セキュア機能を使ってTileを発見し外してしまったら持ち主は位置情報を知ることができなくなってしまいます。
確かに。悪用する人って本当に頭がいいというか…
そこでTileは新たにオプションとして「盗難防止モード」を加えました。
これはスキャン&セキュア機能でも見つけられなくする機能ですが、逆にストーカーに悪用されないように利用するには下記のような厳しい条件を設けています。
- 盗難防止モードを利用するには政府公認の身分証明書の登録が必要
- もしTile製品を犯罪行為に利用して有罪判決を受けた場合は罰100万ドル …等
日本版アプリでもこのオプションの登録はできるようですが、アメリカでも2023年2月に発表されたばかりの内容のため上記のような罰則は日本では難しいかもしれないということ。
今まさにTileやAirTagのようなスマートトラッカーの市場は広がりつつあるところなので、今後もセキュリティ面ではどんどん進化していくことが予想されますね。
まとめ
- AirTagはAndroidでは使うことができない
- Tracker Detectを使えば見覚えのないAirTagを探知できる
- Androidで使えるAirTagの代用はTileがおすすめ
- TileはAirTagにない機能が多数あり形状も種類がある
- Tileはペアリングしたスマホを逆探知することができる
- AirTagのようにTileも手軽なGPSとして応用することができる
- ストーカー被害と盗難被害には注意が必要
調べていくとAirTagがリリースされてからの数年で、紛失防止タグはかなり進化をしてきていることがわかりました。それだけAirTagの発売は衝撃的なものだったんですね。
私は最新機器の情報に疎いほうですし、Appleユーザーでもないためなんとなく他人事のように思っていました。
でもこうして突出した製品が出てくると、それに伴って他メーカーや競合会社から良い製品がどんどん発売されていくので、私たち消費者の立場からするととても有難いことです。
操作も簡単で分かりやすく本体価格もリーズナブルですし、まだまだ応用できるシーンも多そうなのでぜひ日常生活に取り入れていきたいですね。
この記事がAndroidユーザーの皆さんの参考になると嬉しいです。
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