寒くなるとニットやカーディガンなど、冬ならではのファッションを楽しめるようになりますよね。
しかし、いざお気に入りの洋服を着て出かけようと思ったら、毛玉が気になったことはありませんか?
ニットやトレーナーだけでなく、例えばタイツなどのつま先部分に毛玉がビッシリとついてしまっていることも。
今日着たいのに、お洋服にたくさん毛玉がついていた!
コロコロやガムテープを使ってもとれない……。地道に一つずつ取るしかないのかな?
毛玉を取りたいけど全部クリーニングには出せないな……
できてしまった毛玉の取り方と、できないようにするためのポイントをまとめました。
これからのシーズンに欠かせない毛玉対策をしながら、ぜひ冬のファッションを楽しんでくださいね!
毛玉の取り方は?簡単に自宅でできる対策や原因
できてしまった毛玉の簡単な取り方や、毛玉ができにくくなるヒントをまとめました。
ちょっとした気遣いで毛玉予防にもなるので、ぜひ参考にしてみてください!
毛玉を取るツールで手軽にケアしよう
毛玉を取る道具は専用のものだけでなく、家庭にあるものでも対応できます。
【毛玉を取るツール】
- ハサミ
- T字カミソリ
- 歯ブラシ
- 毛玉取りブラシ
- 毛玉取り器
ハサミやT字カミソリ、歯ブラシなどは簡単に手に入りますよね。
すこしの大きい毛玉があるくらいであれば、ハサミで切り取るとよいでしょう。
もしあれば糸切りようのハサミを使うとより安全です。
カミソリやハサミは毛玉を引っ張って取ってしまったり、刃先で洋服を傷つけてしまったりするため注意が必要。
ケアする洋服が多い場合、専用のブラシや電動の毛玉取り器などをそろえると安全なうえに、ケアも楽になるでしょう。
またセーターと比べてタイツのような薄い生地の場合、刃物だと傷つけて穴をあけてしまう可能性もあるため慎重に取りのぞいてください。
毛玉取り器を使用したほうが安全ですが、こちらもやりすぎると生地が薄くなる可能性があるため注意しましょう。
毛玉はなぜできるのか
毛玉は日常的な動きから洋服同士で摩擦が起こり、毛羽立った繊維がからまって作られます。
洋服のわきやそでの内側、女性であれば胸周りだけでなく、バッグやリュックを持ったり、上着を着たりすることも摩擦の原因に。
さらに静電気も発生し、より毛玉になりやすくなるでしょう。
日常の動作だけでなく、普段の洗濯によっておこる摩擦も毛玉の原因になります。
しかしどんな素材でも毛玉ができやすいわけではありません。
次に毛玉になりやすい素材と、なりにくい素材を紹介しましょう。
毛玉になりやすい素材と特徴
洋服を購入する際はデザインだけでなく、素材も気にしてみるとよいでしょう。
毛玉になりにくい素材と、なりやすい素材をまとめたので参考にしてみてくださいね!
購入するときに素材もふくめて選ぶことで毛玉ができる可能性が低くなり、生地を傷めることもありません。
綿や麻、シルクなどから100%できている洋服は繊維の毛羽立ちがないため、毛玉ができにくい素材です。
しかし繊維としては細く、生地が薄いため暖かさを保ちにくいのが特徴。
春から秋には心地よく着られますが、寒くなってきた秋や冬には寒く感じやすいでしょう。
そのため冬にはセーターやカーディガンを羽織ることは欠かせませんよね。
ニットは毛玉になりやすい素材が多いですが、抗ピル加工が施された素材を選ぶと、毛玉が発生しにくいため管理が簡単になるでしょう。
しかし抗ピル加工は薬品で加工するため風合いがやや悪くなり、繊維もすこし硬くなってしまうというデメリットがあります。
多くのカーディガンやセーターなどに使用される動物性繊維は毛玉ができやすい素材です。
摩擦が原因で発生する毛玉ですが、同時に摩擦によって毛玉が落ちてしまうことも。そのため毛玉ができても、取り除きやすい素材でもあります。
また綿、ポリエステルやアクリルなどを含む合成繊維も毛玉になりやすい素材ですが、動物性繊維とは異なり毛玉はとりづらいのが特徴。
洋服にしっかりとくっついて自然に落ちることはないでしょう。
素材によってもそんなに違いがあるのね!
また日常生活の動きでは脇やそでの内側は毛玉ができやすい部分です。
それ以外にも上着を着たときの胸周りや、上着やリュック、カバンなどがあたる部分は摩擦が起こりやすく、毛玉が発生しやすい場所。
デザインや素材によっては、購入後それほど日が経っていないうちに毛玉ができてしまう場合も。
いずれの素材も無理に毛玉をとると生地が傷んでしまったり、繊維が薄くなったりするため、ケアするときは、コツを押さえておきましょう。
毛玉の効果的な取り方は?5つの方法と使い分けるポイント
ハサミ
家に毛玉取り器やブラシがない場合、ハサミで毛玉を取ることも可能です。
しかしハサミの先端で衣類に穴をあけるなど、破損につながることも。
大きな毛玉を部分的に取り除くときや、緊急的に使う場合にとどめておきましょう。
また万一を考えてお気に入りや、高価な洋服には使わない方が安心です。
T字カミソリ
細かく、小さな毛玉を取るときは向いています。
衣服にしっかりと当てることはせず、少し浮かすような感覚で繊維に沿わせ、やさしくなでるように動かしてください。
ハサミと同じく刃で衣服を傷つけたり、無理な力を加えると衣類を傷めたりする可能性があります。
そのためカミソリもお気に入りや、高価な洋服には使わない方が安心でしょう。
歯ブラシ
毛玉取りブラシがない場合の代用として、歯ブラシも使用できます。
新品ではなく、使い古した歯ブラシをしっかり洗ってから使用してください。
新品の歯ブラシはブラシがまっすぐなため、あまり毛玉をキャッチしてくれません。
また毛玉が衣服にしっかりついている場合、歯ブラシでは毛玉を取れない可能性が高く、つい強い力を加えてしまわないよう注意しましょう。
また歯ブラシは小さいため、セーターなどに発生した大きな毛玉や、広範囲をケアするには向いていません。
部分的な細かい毛玉を取り除くときに試してみてください。
毛玉取りブラシ
毛玉取りブラシは衣類専用のブラシで、やさしくブラッシングするだけで毛玉が取れるように作られています。
一般的な毛玉取りブラシの使用方法をまとめました。
- STEP1机の上や、アイロン台などの平らな場所に置く。
- STEP2ブラシの先端を軽く衣服の表面に当てる。
- STEP3やさしくなでるようにブラシをかける。
毛玉の原因となる摩擦を避けるため、慣れるまではゆっくり、やさしく作業しましょう。
ブラッシングの力加減を間違えてしまうと、かえって毛玉ができやすくなったり、毛玉を引っ張ることで衣服を傷つけてしまったりする可能性があります。
また素材の違いでも対応が変わるので注意しましょう。
フワフワと毛羽立っているニットなどは、毛玉取り機では通常の毛羽までカットして本来の風合いを損なう恐れがあるため、毛玉取りブラシがオススメ。
逆にもともと毛羽立っていないニットにブラシをかけると、フラットな状態の繊維を毛羽立たせてしまう可能性があるでしょう。
毛玉取り機
ひげ剃り機のように電動で毛玉を取ってくれる機械で、手軽に安心して使用できます。
毛玉取り機を使用するときの手順と、注意点を紹介します。
- STEP1衣服をハンガーにつるす。
- STEP2毛玉がある部分の裏に手を添えておく。
- STEP3機械を衣類にやさしく当てる。
- STEP4円を描きながらなでるように、優しく毛玉を取る。
毛玉取り機も衣服を傷つける可能性はゼロではありません。
衣服を傷つけずに毛玉を取るためにも、力加減は重要ポイント。
電動とはいえ刃で毛玉を取るため、他の道具と同様に注意が必要でしょう。
ハンガーに衣服をつるしたまま作業すると、毛玉取り機で毛玉以外の繊維を巻き込むことなく、安全に使用できます。
そのままだと衣服ごと毛玉が逃げてしまうため、手をしっかり開いて、衣服の裏に添えることで、不要な力がかかりません。
また毛玉取り機のカッターの高さなど、設定は説明書に沿ってきちんと行ってください。
カッター位置などの設定を間違えると、毛玉が取れなかったり、反対に洋服に穴があいてしまったりすることも。
もともと毛羽立ちが少ないニットやトレーナー、網目の大きなセーターなどは毛玉取り機のほうが向いているでしょう。
毛玉の取り方の前に!パーカーやTシャツにも効果的な予防方法
できてしまった毛玉は取るしかありませんが、あらかじめ毛玉ができないよう注意すると不要な手間を減らせます。
日常的なケア方法についてもまとめましたので、毛玉対策に取り入れてみてくださいね。
日常的なケアや予防方法
ブラッシングする
毛玉ができやすいニットやコートは着用後、毎回洋服用のブラシでブラッシングしてあげましょう。
着用後にからまった繊維をブラシでほぐすことで、毛玉をできにくくします。
同時にホコリを払ったり静電気もおさえたりできるため、より毛玉予防に効果的。
できるだけ摩擦を起こさないようやさしく、繊維の向きに合わせて一定方向でブラッシングしてください。
一定方向にブラッシングしないと、繊維同士がからまり、かえって毛玉ができやすくなってしまいます。
洗濯方法に気をつける
洗濯する場合、衣類についている選択表示に従って洗いましょう。
自宅で洗濯が可能なニット類は押し洗いすると毛玉ができにくく、縮みの予防になります。
その際、脱水は洗濯機の「オシャレ着洗い」や「ドライコース」など弱めのコースに設定し、1分程度の短い時間で行ってください。
また毛玉ができやすい素材を洗濯機で洗う場合、必ず洗濯ネットに入れましょう。
衣服は裏返した状態でたたみ、衣服がぴったりと入るサイズのネットに入れるのがポイント。
大きすぎるネットは衣類と摩擦を起こし、毛玉ができやすくなります。
さらに柔軟剤を入れると繊維に薄い膜が張られて滑らかになるため、静電気や摩擦を抑えられて毛玉もできにくくなるでしょう。
毛玉防止スプレーを使う
着用前に静電気を防ぐ効果があるため、毛玉防止スプレーを使うのもオススメです。
また自宅にあるストッキング用の静電気防止スプレーなどで代用も可能でしょう。
絹やレーヨンなどの水に弱い素材や皮革製、毛皮などには使用できませんが、毛玉ができやすい素材の多くは使用可能です。
使用するときは、事前にスプレーの使用説明や注意点を確認してください。
連続して着ない
続けて着ると摩擦や静電気の発生によって衣服に毛玉がつきやすくなるため、一度着たあとは数日休ませましょう。
お気に入りの衣類ほど、できるだけ間隔をあけて着るようにしてください。
またハンガーにかけて陰干しをするだけでも、生地の状態が落ち着くので効果的です。
やってはいけない方法
強い力で繊維を引っ張ったり、こすったりすると生地を傷め、かえって毛玉ができやすくなります。
やってはいけないポイントもまとめましたので、参考にしてみてください。
強い力を加えて毛玉を取らない
強い力を加えると摩擦が起こるだけでなく傷む原因になるため、力加減が大事なポイント。また繊維を引っ張ることがないよう注意しましょう。
毛玉を手でちぎるように取ることで繊維が引っ張られ、さらに繊維が毛羽立って新たな毛玉を作る原因になります。
スポンジやコロコロ、ガムテープも結果的に毛玉をちぎってしまうため生地が傷みやすく、摩擦によっても毛玉ができやすくなり悪循環に。
どんな道具を使用する場合も、引っ張らず、こすらないようにすることが重要です。
自宅では難しい?クリーニングに出したい洋服とは
自宅で洗えるのか、クリーニングに出した方がいいのか、悩むこともありますよね。
クリーニングに出した方がいいか迷ったら参考にしてみてください。
選択表示を確認する
自宅で洗えない素材は、クリーニングに出さないと生地が傷む原因になりかねません。
特にニット類は自宅で洗うことで着られないほど小さく縮んでしまうことも。
水洗いができない素材の場合、自宅で洗濯せずにクリーニングを利用しましょう。
高額な衣類
毛玉取りに慣れていないと生地が傷んだり、失敗してかえって毛羽立たせてしまったりすることも。
特にハイブランドや高額な衣服はニットや化学繊維に限らず、特殊な素材を使用している場合があります。
洗濯機で洗うと型崩れなどが起こる場合があるので注意しましょう。
実店舗のクリーニング店では200~300円程度で毛玉をキレイに取ってくれます。
オプション料金はかかりますが、お気に入りや、長く大切に着たい衣類はやはりプロにお任せしたほうが良いでしょう。
まとめ
- 毛玉は摩擦によって起こる
- 毛玉になりやすい素材は動物性繊維や化学繊維が混ざった素材である
- 刃物や毛玉取りを使う場合、洋服を傷つけないように注意する
- 毛玉を引っ張ったり、ちぎったりして取らない
- どんな道具でも力加減や摩擦に注意して毛玉を取る必要がある
- 洗濯機で洗う場合、洗濯ネットに入れてドライコースやオシャレ着洗いコースで洗うと毛玉ができにくくなる
- 柔軟剤をいれると摩擦や静電気を抑える効果がある
- お気に入りや高価な衣類はクリーニングに出し、毛玉を取ってもらうほうが安全
冬になると特にニットをたくさん着るようになりますよね。
洗って保管しておいたのに、いざ着ようとしたら想像以上に毛玉が気になることも。
出かける直前で気が付く事も少なくありません。
毛玉取り機があれば手軽ですが、ない場合はハサミやかみそりなどで目立つところだけ取るようにしましょう。
初めての毛玉取りは時間に余裕があるときに、力加減に注意しながらゆっくり試してみてくださいね。
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