財布やカバン、パーカーなど、ファスナーは身近な所でたくさん使われていますよね。
しかし、ファスナーのスライダー(引き手)が取れてしまったり、うまく動かなくなったりすることもありますよね。皆さんはどうしていますか?
そのまま使うか、使えないなら諦めて捨てているかも
私も引手が取れたくらいなら、そのまま使っていましたが、スライダーの動きが悪かったり壊れたりすると、もう諦めていました。
しかし、ファスナーのスライダーは自分で交換できるそうです。初めてでも簡単に交換できるのでしょうか?
また、ファスナーの交換部品(スライダー)はどこで購入できるのでしょうか?
今回は、ファスナーのスライダーの交換方法、購入方法、注意する事など、ポイントをまとめてみたので最後まで見てくださいね。
ファスナーのスライダー交換は自分でできるのか?
ファスナーのスライダー交換は、簡単な構造であれば、自分で行うことができますよ。
しかしその前に、ファスナーの部品の名称を知る所から始めましょう。
ファスナーの基本知識!部品の名称をおさらい
ファスナーといえば「YKK」。ファスナーの部品名称がよく分かります。
スライダーが普段外れないようにしている上止、下止、テープ、エレメント、スライダーと簡単な構造でできています。
画像引用:YKK株式会社
上の図のように構造がはっきり分かれば、スライダーの取り外しは簡単で交換も自分でできます。
しかし、上止め部分が布で縫い込まれていたり、外れにくい素材の上止であれば、作業的に難しいかもしれません。
修理、交換したいファスナーの構造をよく見て、確認すると良いでしょう。
ファスナーのスライダー交換はサイズと素材に注意する
ファスナーのスライダーを交換する場合、交換するスライダーと同じサイズの物を選びましょう。
サイズは3~10まであり、この数字はエレメントの横幅を示しています。数字が大きくなるに従い、サイズも大きくなります。
たいてい、スライダーの裏か、肩口にサイズが書かれているので、同じものを購入すれば大丈夫です。(見え辛いですが、下の写真はサイズ3のスライダーです)
ファスナーの素材も確認!ファスナーの種類は3つ!
スライダーも含めて、ファスナーの素材は大きく分けると3種類です。
交換には同じ種類の素材を使用することが鉄則なので、素材も見極めて新しいスライダーを選ぶようにしましょう。
画像引用:YKK株式会社
※ビスロンはポリアセタールやナイロン、ポリプロピレンなどの樹脂をエレメントとしてテープに特殊成型したファスナーを言います。
サイズの他に、素材の種類もスライダーに表記している場合があり、金属製はM、コイル製がC、ビスロン製はVで表記します。
例えば、スライダーに3M(サイズ3の金属製)と表記されていれば、サイズと素材、両方の情報も知ることができます。
ロック付きのスライダーとは
スライダーにはロック付きとロック無しのスライダーがあります。交換の時はロック機能の有無も確認しましょう。
ロック機能とは、スライダーが重力で下がらないようについている機能で、ロックがかかると、手で引いた時だけファスナーを動かすことができます。
ロックかかってないとどうなるの?
ノンロックタイプを使ってしまうと、ファスナーが勝手に開いてしまい、ズボンに使うと悲惨な状態になりますので、注意しましょう。
YKKのスライダーのカタログ
スライダーの交換はサイズと素材、ロックの有無を押さえて、探せば良いのですが、同じ物で付け替えたい方には、YKKのカタログから探してみるのも。
YKKは実に10万種以上のファスナーを取り扱っていて、スライダーだけのカタログもあります。
例えば金属(M)のスライダーの中でも、その材質や機能によって、さらに詳細な分類があります。
ネットでYKKのスライダーを購入する場合は、詳細表記になっている事が多いので、参考にすると良いでしょう。
下の画像の3MのDALH5であれば、金属製の3号サイズで(D:亜鉛合金)(A:オートマチックロックタイプ)という感じです。詳細はリンク先のコード対応表をご覧ください。
画像引用:YKK株式会社
ネットで欲しい型番が見つからない場合、YKKに直接問い合わせて取り寄せることもできるようです。カタログはこちらからどうぞ。
ファスナーのスライダー交換で100均でもスライダーは買える?
ファスナーのスライダーは100均でも売っています。ダイソー・セリア・キャンドゥ・ワッツなど、代表的なお店で購入が可能です。
いずれのお店もスライダー単体では売っておらず、ファスナーとして、テープとセットで売っています。
上の写真はダイソーですが、10種以上かな?たくさん置いていましたよ。
こちらは、ダイソーのマルチロングファスナーでスライダーが3種類選べるようになっています。
材質はポリエステル(V)と亜鉛合金(M)だそう。サイズ表記は無かったので、古いスライダーを持参して確認すると良いでしょう。
ロック機能も選べるようになっているし、使えるのものがあれば良いですね。
このスライダーのテープは構造がシンプルで、スライダーの出し入れもすぐにできます。
こんな構造であれば、簡単にスライダー交換もできるのではないでしょうか?
スライダーその他の購入ルート
100均でもスライダーは購入できますが、スライダー単体で購入することはできません。
他の購入場所としては、ネットや、手芸用品店で購入することができます。
世界のホビーハウス「ユザワヤ」
世界のホビーハウス「ユザワヤ」さんでは、留め金も一緒に購入することができます。
素材と大きさが合えば良いので、交換をきっかけに、かわいい色に変えてしまうのもありですね。
画像引用:世界のホビーハウス「ユザワヤ」
Trim-park SHIMADA
Trim-park SHIMADAさんは、YKKの販売代理店で、お目当てのスライダーを入手することができますよ。
ファスナー関連の商品だけでなく、ボタンや生地など服飾資材を取り扱っています。
購入には会員登録が必要ですが、こんなかわいい色のスライダーも、サイズや素材も把握できて、1個から購入できるので安心ですね。
こちらの品番であれば、色も8色から選べ、テープの色は600種類から選べるようです。すごいですね。
画像引用:Trim-park SHIMADA
ファスナーのスライダーの交換に必要な道具
自分でファスナーのスライダーを交換するのにあると便利な道具はこちら。
新しいスライダーを用意するのはもちろん、その他にあったら良い道具は、ペンチやニッパーです。
ファスナー周りの細かい作業が必要なので、小さめのものがおすすめです。ピンセットも先が細くなったものが良いでしょう。
マイナスドライバーは上止を押し上げて、取り外すのに便利です。
ファスナーのスライダーの交換方法は?実際にやってみた!
では、スライダーの交換をしてみましょう。バッグの内ポケット3号金属製のスライダーの交換です。
実際は壊れていないので、今回はスライダー外して、同じ物を再度取り付けてみました。
引っ張らないとファスナーが移動しないので、ロックタイプだと思われます。
- STEP1ファスナーのスライダーの上止をニッパーなどで取り外す
ニッパーの先を押し上げるようにして、「テコの原理」を使って外しましょう。
- STEP2ファスナーから古いスライダーを外す
- STEP3新しいスライダーをエレメントに沿って取り付ける。
テープが厚い場合は結構難しいです。片方ずつつけて、エレメントが両方入れば、力いっぱい下方向に引っ張ります。
- STEP4再び上止をつける
上止の先を一端ペンチやマイナスドライバーでV字を広げるように開けて元の位置に戻し、ペンチで押さえて固定する。
- STEP5出来上がり
スライダーを入れるのに2時間かかり、スライダーを再び入れ込む時の写真は忘れてしまいました…。
片方ずつ取り付け、エレメントが嚙み合ったタイミングで下に下ろすのですが、嚙み合わせが合わず苦戦!何とか出来ました!苦労した、と言うのが本音かな…。
やり方自体はシンプルで、上止を外して、スライダーを付け替えるだけなので、コツさえ分かればもっと早くできるかな?という感じです。
今回使った上止は金属素材で外れやすかったですが、外れにくい素材もあり、無理やり外すと布地を傷めたり、上止を破壊してしまうことも。
上止も縫い込まれている場合、縫い目をカットしたり、スライダーを入れた後に再び縫い直すことも必要です。
難しい構造や素材でも修理する自信があれば良いのですが、服や小物がダメになるリスクもあるので、物によってはプロにお任せすることをお勧めします!
くれぐれも無理のない範囲で交換してくださいね
ファスナーのスライダー交換をプロに頼む場合料金はいくら?
ファスナーのスライダー交換をプロに頼む場合、料金はどれくらいかかるのでしょうか?ネットでも注文できるお店をピックアップしてみました。
REPRO-PARK
LINEに登録後、写真を送るだけで、無料で見積もりをとってくれます。
スライダーおよび引手のみの交換であれば4000円~で、2週間程度で修理していただけるようです。ファスナー全体の交換であれば15000円~のようです。
たきかわ工芸
ファスナーの修理は宅配郵送可能とトップページに記載しており、ファスナー修理に特化されています。
スライダーの交換の料金は3300~3850円が多い、とのことです。
修理の進め方や、仮見積もりのヒアリングシートが詳細に書き込めるようになっていて、丁寧な様子が伝わってきます。
革修復どっとコム
ブランドの革製品の修復専門店で、ルイヴィトンやエルメスなど高級ブランドの修理をされています。
そうなると、修理も高いのでは?と思いますが、スライダー交換は4400円から受け付けています。
こちらも修理写真を撮影して、サイトに直接画像を添付して送れば、修理可能か、見積もりも返信してもらえます。
Let’s Reform
スライダーの交換は4000円前後が多い中、こちらのお店は2000円以下で修理が可能。
ズボン、スカートであればファスナー1か所あたり990円で交換してもらえるようです。
スライダーの色は黒・白以外は、元の色と同じにできないようですが、低価格で修理してもらえるのは嬉しいですね。
まとめ
今回の記事はファスナーのスライダーを自分で交換する場合に、気を付けるポイントや、スライダーを購入できる所、交換方法についてお伝えしました。
- スライダーの交換は複雑な形状でなければ自分で交換することが可能
- スライダーの交換はサイズに注意して新しい物を選ぶ
- スライダーの交換は素材に注意して新しい物を選ぶ
- スライダーの交換はロック機能の有無に注意して新しい物を選ぶ
- 100均にもスライダーは売っているがテープとセットで売っている
- スライダーの交換はできるが縫製状態で難しいこともある
- 難しい場合はファスナー修理専門業者に頼むこともおすすめ
スライダーの取り外しがしやすい構造であれば、ご自身で交換できますよ。皆様も是非、チャレンジしてみてくださいね。
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