雛人形を飾る場所はどこがいい?知って得するおすすめとタブーまで

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一軒家、アパート、マンションと住環境も様々ですが、年に一回のひな祭り。雛人形はどこに飾ったらいいのか?と頭を悩ませるご家庭も少なくないのではないでしょうか。

私はマンション住まいですが、我が子を出産してから初めて雛人形について考える機会を持ちました。

実家に置いているようなサイズのものはスペース的に難しく、コンパクトなタイプを贈ってもらったのですがさてどこに飾ろうかと。

日本古来からの行事なのできっと細かい決まり事があるんだろうけど実際飾れる場所は限られてしまうし…

さらには雛人形や雛祭りのことも正しく理解してお子様へ伝えていきたいところですよね。

今回はその起源から、現代の住環境においてどのように応用していけばいいのかを風水的な見解も含めてご紹介していきますね!

 

 

雛人形を飾る場所に決まりはない

まずは皆さん安心してください。雛人形を飾る場所に特に決まりはありません。

昔ながらの日本家屋では和室には上座の上位に床の間があり、雛人形はそこに飾るというのが通常でした。しかし今は核家族化が進み、全部屋フローリングという家も珍しくないですよね。

特に和室でなければならないという決まりがあるわけではありません。

古くから雛祭りは子供の健やかな成長を見守るための行事として行われていたので、飾るのは「人の集まる場所」であればいいと考えるのがいいでしょう。

雛人形を眺めながら美味しいご飯を食べたり、子供たちと楽しく話したりする光景そのものが大切と考えられてきたのですね。

 

 

雛人形を飾る場所はリビングがおすすめ

先ほど「人の集まる場所」に飾るのがよいとお伝えしましたが、もしも迷うときにはリビングがおすすめです。

リビングは家族が集まる場所であり、人の目に留まることの多い空間です。

段飾りのような大きなものであれば床に直接置いて飾ってもいいですし、コンパクトなタイプであればサイドボードの上や本棚の上などに飾るのもいいですね。

テレビ台の上も可能ですが、静電気の発生でホコリが着きやすくなる点は注意が必要です。

その場合はこまめに埃とりではらうなど配慮するとよいでしょう。

 

人が集まる場所、居心地の良い場所がおすすめ

リビング以外でも「人が集まる場所=居心地のいい場所」であることにまちがいはないですよね。

日が当たらず湿気のこもった寒々しい空間になかなか人は集まりません。これは雛人形にとっても同じです。

ですから例えば寝室や客間のような場所であっても、人目に触れてゆっくりと雛人形を眺められるような空間であれば全く問題はありません。

 

うちは赤ちゃんや小さい子供がいるから、いじって壊さないように客間の少し高さのある場所に飾ろうかしら。

マンションに飾るならおすすめはこれ!

最近では、マンションやアパートのような限られた場所でも飾ることができる様々なタイプの雛人形があります。ぜひご自宅の飾る場所に合ったものを選んでみてください。

⒈収納飾り


引用 吉徳

1つの箱にお人形や屏風や小物などがすべて収納できるようになっているタイプです。収納に場所を取られることがないのがメリットです。

⒉木目込み人形


引用 吉徳

衣装着人形と違って衣装を胴体に埋め込んでいるタイプなので着崩れることもなく、サイズ的にもコンパクトなものが多いため出し入れも非常に簡単です。

⒊ケース飾り


引用 吉徳

ガラスケースに雛人形が入っているタイプで、飾り付けが必要なくほこりを気にする必要もないので人気があります。コンパクトなものから豪華なものまで様々です。

この他にも、かわいい動物を雛人形に見立てたものや陶器のマスコットのようなカジュアルなものまで、ネットでもたくさんの種類の雛人形が見られます。

例えコンパクトなものであってもうちの雛人形は豪華じゃないから…と引け目に感じることは全くありません。毎年飾るのが楽しみになるようなお気に入りの雛人形を選ぶとよいですね。

 

 

雛人形を飾る場所のタブーは玄関!?

雛人形を飾る場所に特に決まりはないのですが、できれば避けたほうがよいといわれるのが玄関です。

実は玄関は様々な気の出入り口と言われているのですが、外からいい運気が入ってきても人形に吸収されてしまうという考え方があるそうです。

ただ一方で来客の際にも人目に触れやすいので良いという説もあるようなので絶対にだめ!というわけではないようですよ。

飾る際には清潔にできるだけ風通しの良い状態を保てるようにしましょう。

 

直射日光と高温多湿を避ける

基本的に雛人形の保存状態を良くするためにも、直射日光の当たる場所や高温多湿の場所に飾るのはNGです。

雛人形を飾るころはまだ寒い季節なので暖房をつけていることも多いと思います。

エアコンの風が直接当たるような場所も雛人形の顔料に使われている成分が乾燥してヒビが入る原因になるため避けたほうが良いでしょう。

これは保管する際にも同じことが言えるので、湿気の溜まりにくい部屋の押し入れの上段や天袋などにしまっておくと安心です。人形用の防虫剤なども上手く利用していきましょう。

 

 

雛人形を飾る方角や場所を風水から見る

正式な決まり事とは別で、風水的な考えによって言われる良し悪しがあります。

雛人形を飾る部屋は決まったとして、その部屋の中でどの場所にどの向きに飾るのがよいのでしょうか。飾る時期やしまうタイミングなども調べてみました。

 

東南は良縁を招く

雛人形は、まずは南向きに飾ることがおすすめなのだそうです。神棚などと同じで昔から北向きは縁起が悪いと考えられているからです。

さらに風水的にはの東南向きだと良縁を招くと言われているので、可能なら方角を考えて飾るのもいいかもしれません。

ただこれは正式な決まりではないですし、マンションなどで難しい場合はあまり気にしすぎなくてもいいでしょう。

 

雛人形を飾る日としまう日は雨天を避けて

雛人形を飾る日は立春が過ぎたらいつでも大丈夫ですが、遅くとも3/3の一週間ほど前には飾るといいと言われています。

節分が終わったら早めに飾ると思っておいたほうがいいで

すね。

飾る日もできれば雨の日を避けて陽の気が溢れる「晴れた日の午前中」がおすすめです。中でも大安や友引の日を選ぶといいそうです。

雨の日だけでなく、夜に飾ることも陰の気が移ることになると言われているので避けましょう。

また雛人形をしまう日も同様です。風水の考え以外でも保管する上でカビがつきやすくなるので雨の日はやめておくと良いですね。

よく雛人形をしまうのが遅れるとお嫁にいけなくなるといいますが、これは片付けができない人にならないようにという意味なので気にしすぎなくてもいいようですよ!

 

9月に雛人形を飾る「重陽の節句」とは

日本には馴染みのない重陽の節句ですが、「後の雛(のちのひな)」ともよばれ、9/9に再び雛人形を飾ることを言います。

3/3は女の子の健やかな成長を願うことに対して9/9は大人の女性の健康や長寿を願う行事なのだそうですが、実はもう一つ意味があります。

一度しまった雛人形をちょうど半年後である9/9に再度出すことによって、風を通し人形を長持ちさせるためでもあるんです。

確かに一年に一度、一ヶ月足らずでしまってしまうものなので出すときにカビなど少し心配になりますよね。

主に江戸時代に行われていた行事のようなので、もちろん私は重陽の節句を一度も祝った記憶はないのですがよく考えられた風習だなと感心してしまいました。

 

 

知って得する雛人形のあれこれ

ここで雛人形についてもう少し深堀りしてみましょう。これを知っていればちょっと物知り顔ができるかもしれません。

また今も日本各地では昔ながらの雛祭りの在り方を模した行事が数多く残っているので、歴史を知った上で見に行ってみると面白いですよ。

 

雛人形の基本知識

まず飾り方ですが、一般的には関東雛と言って向かって左が男雛、右が女雛です。多く出回っているのが関東雛なので通常はこの並びでよいでしょう。

関西の京雛は向かって右が男雛、左が女雛です。二段目以降の飾りつけについては地域関係なく一緒になります。

【雛人形の種類】
親王飾り…天皇と皇后を模した男女一対の内裏雛だけで構成されるもの
五人飾り…親王飾りに三人官女が加わったもの
十人飾り…五人飾りに五人囃子が加わったもの
十五人飾り…十人飾りに右大臣・左大臣・仕丁(3人)が加わったもの

人数だけでなく一段飾りや二段飾りのように段数で呼ばれることもありますよ。

これ以外にも「立雛」というものがあるのをご存知ですか?


引用 五色HP
一見シンプルに見える立雛ですが実は昔ながらの雛人形の形なんです。お祝いに正式ではないという考えもあるようですが、全くそんなことはなく逆に省スペースな飾りなので現代にはあっているかもしれません。

桃の節句の起源とは

皆さんは桃の節句、つまり雛祭りの起源を知っているでしょうか。

実は今の形になるまでに辿ってきた歴史が想像以上に深いものだったので簡単にご紹介しますね。

起源は古代中国の「上巳(じょうみ)の節句」

昔から季節の節目には災いをもたらす邪気が入りやすいと言われていて、邪気は川の水に流して心身の禊を行うという風習がありました。

3月上旬の巳の日がこの禊を行う日として定められ、この風習は日本にも伝わりのちに3月3日と定められました。

初めは流し雛だった

日本にも古くから災いを人形(ひとがた)に移して水に流すという文化があっため、草木や藁で作った人形を体にこすりつけてから川に流す「流し雛」が日本で最初の雛人形の形です。

平安時代には身分の高い子女たちの間で、紙の人形を使って遊ぶおままごとのようなものが流行しました。これが「雛遊び」と言われたそうです。

今は飾って眺めるものというイメージのある雛人形だけど、本来は子供が直接触れて遊ぶものだったんだ!

豪華絢爛な雛飾りへ

その後はその家の財力の象徴として雛人形はどんどんと豪華になり、その綺麗な雛人形を見せ合うお祭りのような催しとして「雛祭り」が位置づけられていったそうです。

今も地方へ行くとものすごい段数の雛人形が飾られていたりします。子孫繁栄を願って代々受け継がれてきた重みを感じますね。

桃太郎との関係性?!


実は桃の節句と桃太郎って切っても切れない関係性があるって知っていますか?

昔から「桃」というのは邪気を払う神聖なものとして扱われ、同時に生命を宿す女性を表すものでもあったそうです。

さらには不老長寿の意味を持ち「百歳(ももとせ)」まで生きられるようにと願いを込めて雛祭りは『桃の節句』といわれるようになりました。

単純に桃の花の季節だからというだけではなかったんだね!

また昔から災いは「鬼」に例えられることが多く、鬼を退治する「桃太郎」は桃の力で邪気を払うことが由来しているんだそうですよ。

桃にそんなパワーがあったなんて目からウロコです!

 

 

まとめ

雛人形を飾る場所はイメージできましたか??雛人形の歴史まで見ていくと桃の節句という行事の重みも違って感じられますね。

  • 雛人形を飾る場所に明確な決まりはない
  • 飾る場所に迷う場合は人の集まりやすいリビングがおすすめ
  • 最近ではマンション向けの雛人形が多く売られている
  • 雛人形を飾るのに玄関はあまりおすすめではない
  • 飾る場所も保管する場所も高温多湿や直射日光の当たる場所はNG
  • 雛人形を飾る方角は東南がいい
  • 雛人形を飾る人しまう日は晴れた日の午前中にしよう
  • 雛人形をしまってから半年ほどで一度だして風を通そう

以上の点を踏まえて、それぞれのご自宅にあった場所に雛人形を飾りみんなでお子様の健やかな成長を願いましょう。

雛祭りの起源を辿ってみれば、災いを肩代わりしてくれる雛人形を大切に扱う気持ちさえあれば十分です。

私の家は子供がまだ小さいですが、雛人形を出すと可愛いお人形だね!と言って毎日嬉しそうに眺めています。そんな姿を見ているとこちらまで嬉しい気持ちになりますよね。

時代に合わせて形態を変えていっても、その意味や願いは変わることなくこれからもずっと受継がれていくことでしょう。

この記事を参考に、今年も雛祭りを楽しみましょうね。

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