「飲む点滴」と呼ばれる甘酒。健康のために取り入れる方が増え、今やスーパーにも様々な甘酒が並んでいますよね。
私も甘酒が大好きでよく飲んでいますが、日々飲んでいると気になるのがお財布事情。
「もっとコスパの良い甘酒はないかなぁ」と探していたら、ご飯から手作りできることを知りました。
試しに甘酒を作ってみると、お店の甘酒よりも優しい甘さでとても美味しくてビックリ!
この記事ではそんな実際に作った感想を交えながら、甘酒をご飯から作る方法をお伝えします。
市販の甘酒も美味しいですが、手作りすると自分好みの甘酒を楽しむことができますよ。
甘酒を普段から飲んでいる方、市販の甘酒で好みのものが見つからない方は是非参考にしてみてくださいね。
甘酒をご飯から作るには?4つの作り方を紹介!
発酵食品の甘酒は、作るのに手間がかかりそうというイメージがありませんか?
実は、炊飯器などを使用して簡単に手作りすることができるのです。
では早速、甘酒をご飯から作る方法をそれぞれ見ていきましょう。
- 炊飯器で作る方法
- 魔法瓶で作る方法
- ヨーグルトメーカーで作る方法
- 冷蔵庫に入れておくだけの方法
炊飯器で作る方法
まずは炊飯器で甘酒を作る方法です。炊飯器の保温機能を利用して温度を一定に保ち、甘酒を作ります。
炊飯器の機種によって保温温度が異なるので、温度計で温度を確かめながら作りましょう。
【使用する道具】
- 炊飯器
- 温度計
【材料(約1L分)】
- 米麹…200g
- ご飯…200g
- お湯…600cc
- 手順1炊飯器にご飯とお湯を入れて、炊飯器を保温モードにする
- 手順2温度が60℃くらいになっているか確認する
※温度が高い場合は氷を入れるなどして調整する
- 手順3温度が下がりすぎないように手早く麹を加えてよく混ぜる
- 手順4温度を55℃~60℃に保ち、保温モードにして8~10時間発酵させる
※温度が高くなりすぎる場合は、蓋を開けて布をかぶせて調整する
※開始3時間後頃に1度かき混ぜるとムラができづらく、発酵が促進する - 手順5ペースト上になったら完成
作り方を見て「混ぜたり、温度を確認したり面倒そう…」と思った方もいるのではないでしょうか?
私も実際に炊飯器で作ってみましたが、思っていたよりも簡単に作ることができましたよ!
就寝前に炊飯器にセットしただけで、朝には美味しい甘酒が出来上がっていました。
混ぜずにおいておくとムラが気になる方もいるようなので、そんな方は途中で混ぜてくださいね。
私は混ぜずに朝まで放置してしまいましたが、特にムラは気になりませんでした
唯一手間がかかったのは、麹を入れる前の温度調整です。温度計を使用して厳密に温度を確認しました。
私の炊飯器では保温モードにして蓋をすると70℃位になり、蓋を開けて濡れ布巾を被せると60℃くらいに保てることが分かりました。
最初に作るときは自分の炊飯器の特性が分からないので、温度管理が大変かもしれません。
でも1度作ればどう温度管理したらいいかが分かるので、2度目以降は簡単にできますね!
ちなみに、私は伊勢惣のみやここうじを使用して作りました。最初からパラパラとほぐれているので使いやすかったです!
魔法瓶で作る方法
次にご紹介するのは魔法瓶を使用した方法です。魔法瓶をお持ちでない方は、ステンレスボトルで代用することができます。
炊飯器を長時間使うことができないときは魔法瓶やステンレスボトルで作ってみましょう。
【使用する道具】
- 魔法瓶
- 鍋
- 温度計
【材料(約1L分)】
- 米麹…200g
- ご飯…200g
- 水 …600cc
- 手順1魔法瓶にお湯(分量外)を入れて温めておく
- 手順2鍋にご飯を入れて水を加える
- 手順3加熱して60℃になったら一度火を止める
- 手順4麹を加えて混ぜる
- 手順5温めておいた魔法瓶に入れる
- 手順6魔法瓶の中の温度が60℃~63℃になっているか確認する
※温度が低い場合はもう一度加熱する
※温度が高い場合は鍋に戻して温度を下げる - 手順7蓋を閉めて温度が下がらないところで10~12時間発酵させる
※開始3時間後頃に1度かき混ぜるとムラができづらく、発酵が促進する
- 手順8ペースト上になったら完成
魔法瓶の場合は、温度が下がりやすいので注意しましょう。
蓋を閉めた後にタオルなどで包んでおくと温度が下がりづらくなりますよ。
ヨーグルトメーカーで作る方法
次にお伝えするのが、ヨーグルトメーカーを使用した方法です。
ヨーグルトメーカーは温度を設定することができるので、加熱しすぎる心配がありません。
機種によっては、自動で甘酒に適した温度と時間を設定してくれる「甘酒メニュー」が付いているものもありますよね。
ですが、ここでは手動で温度・時間を設定してヨーグルトメーカーで甘酒を作る方法をご紹介します。
【使用する道具】
- ヨーグルトメーカー
(60℃まで温度設定ができるもの)
【材料(約1L分)】
- 米麹…200g
- ご飯…200g
- 水 …600cc
- 手順1ご飯と水をヨーグルトメーカーの容器に入れ、よく混ぜる
- 手順21に麹を入れてよく混ぜる
- 手順3内蓋、外蓋をしてヨーグルトメーカーにセットする
- 手順4温度を60℃、時間を10時間~12時間にセットして発酵させる
※開始3時間後頃に1度かき混ぜるとムラができづらく、発酵が促進する
- 手順5ペースト上になったら完成
冷蔵庫に入れておくだけの方法
最後にご紹介するのは、冷蔵庫に入れておくだけで作れる甘酒です。
冷蔵庫に入れた後は温度管理をする必要がないので、簡単に作ることができます。
【使用する道具】
- 鍋
- 保存容器
- 温度計
【材料(約1L分)】
- 米麹…200g
- ご飯…200g
- お湯…600cc
- 手順1鍋にお粥と水を入れて加熱する
- 手順21を容器に入れて、60℃まで冷ましたら麹を入れる
- 手順3冷蔵庫に保存後1日~3日したら完成
低温で発酵させる甘酒は、発酵中に熱を加えないため甘味が少なかったり、麹の芯が残ったりすることがあります。
それを防ぐために、お粥や柔らかくしたお餅を使用すると美味しく作ることができますよ。
甘酒をご飯から炊飯器等で作るときのポイント
甘酒の作り方をお伝えしましたが、美味しい甘酒を楽しむためにいくつかポイントがあります。
ここでは次の3点をまとめていますので、参考にしてみてくださいね。
- 温度管理を気を付ける
- 粒が気になる場合はミキサーで滑らかにする
- 保存期間や保存方法を守る
温度管理を気を付ける
甘酒を作る際は温度を60℃前後にキープしましょう。
なぜなら、デンプンを分解する酵素のアミラーゼが最も働きやすい温度が60℃前後だからです。
甘酒を作るときの温度を高くしすぎたり、低くしすぎたりすると、酵素がうまく働かないため美味しい甘酒を作ることができません。
酵素の働きが止まる
↓
甘味が無くなる
酵素が働きづらくなる
乳酸菌、雑菌、腐敗菌が繁殖しやすくなる
↓
甘味が無くなる、酸味が出る
炊飯器で作る場合は高温になりやすく、魔法瓶で作る場合は温度が下がりやすいので、こまめに温度を確認できると良いですね。
美味しい甘酒を作るために、きちんと温度管理をして酵素をうまく働かせるようにしましょう。
粒が気になる場合はミキサーで滑らかにする
甘酒の粒々とした食感が苦手な方もいるのではないでしょうか?
そんな方はミキサーやブレンダーで滑らかにしてから飲むのがおすすめです。
甘酒を手作りすると、発酵する過程でお米や麹の形は徐々に無くなっていきますが、その一部は残ってしまいます。
ミキサーやブレンダーを使用しても甘酒の栄養が失われることはありませんので、粒々した食感が苦手な方はミキサーなどで滑らかにしてからいただきましょう。
保存期間や保存方法を守る
手作り甘酒は、一般的に冷蔵保存で1週間程度は日持ちすると言われています。
ですが日数が経過するにつれて菌が増えるので、なるべく早く飲み切ると良いでしょう。
もし飲みきれない場合は、冷凍すれば1ヶ月程度保存することができます。
冷凍なら栄養素や味が損なわれることはありませんし、雑菌が繁殖することもないため安心です。
また、解凍する際は温めるのではなく冷蔵庫に入れて自然解凍しましょう。
電子レンジなどで温めて解凍してしまうと、高温になり酵素が死滅してしまいます。
温かくして飲みたい場合も、一度自然解凍したものを電子レンジで高温にならないように温めるのがおすすめです。
ただし、保存期間の目安をお伝えはしましたが、期間内でも甘酒の臭いが明らかにおかしい場合や粘り気がある場合は腐っていることが考えられます。
少しでも異変を感じた場合は、残念ですが諦めて処分してくださいね。
甘酒を作る際のご飯と麹の割合は?好みの甘さに調節してみよう!
できあがった甘酒を飲んでみて「甘さが物足りない…」「もう少し甘さを控えめにしたい!」と思った方もいるのではないでしょうか?
好みの甘さにならなかった場合、ご飯と麹の割合を調節することで甘さを変えることができます。
では、ご飯と麹のベストな割合はどれくらいなのでしょうか?ここからは甘酒を好みの甘さに調節するための方法をお伝えしますね。
ご飯と麹のベストの割合は人それぞれ
ご飯と麹のベストな割合は、好みがあるため人により異なります。
先ほどお伝えした作り方では、麹1:ご飯1:水3の割合でご紹介しています。
まずはこの割合で一度作ってみて、味を確認しながら調整するのがおすすめです。
調整する際は、甘さを強くしたい場合はご飯を多め、甘さを控えめにしたい場合はご飯を少なめにしてみましょう。
甘酒を作る為にご飯を入れる理由
それではなぜ、ご飯を多くすると甘さを強くできるのでしょうか?
その理由は、ご飯を入れた方が酵素の働きによりブドウ糖が増えるからです。
甘酒を作る過程で、麹菌に含まれる酵素(アミラーゼ)がご飯のデンプンを分解します。
デンプンが細かく分解されると、甘いブドウ糖になるため甘酒の甘味が増すのです。
ご飯を噛んでいると徐々に甘味を感じますよね。それと同じ現象が甘酒の発酵過程で起きています。
甘酒の甘味をもっと強くしたいときは、ご飯を多く入れてみましょう。
甘酒はご飯なしでも作れる!すっきりとした甘酒が好きな方におすすめ
甘酒の甘さの秘密はブドウ糖にあり、ご飯を増やすと甘くなることが分かりましたね。
反対にご飯の量を減らすとブドウ糖が減り、甘さを控えめにすることができます。
ご飯を減らしてもまだ甘すぎると感じる方は、甘酒をご飯なしで作る方法がおすすめですよ。
ご飯なしの場合は、下記の材料を混ぜて保温すると甘酒を作ることができます。
【材料】
- 米麹…200g
- お湯(60℃)…400cc
作り方は先ほどお伝えした炊飯器や魔法瓶、ヨーグルトメーカーを使う方法と同じです。
ご飯を入れて作った甘酒とご飯なしで作った甘酒は、どんな違いがあるのかしら?
ご飯の有無によって出来上がる甘酒がどのように違うのか、気になりますよね。
そこで、ご飯の有無による違いを次の通りまとめてみました。
味 | 食感 | コスパ | |
---|---|---|---|
ご飯なし | 甘さ控えめ 麹の味や香りを強く感じる | サラサラ | 悪い (比較すると出来上がりの量が少ないため) |
ご飯あり | 長く残る甘さ | トロトロ 粒が残る | 良い (かさが増えるため) |
甘酒を作る際のご飯の有無によって、甘さ以外に食感などにも違いがあります。
ご飯の量を増やしたり減らしたりして、お好きな甘酒を見つけてみましょう。
甘酒の簡単アレンジレシピ
甘酒を自分で作ると一度でたくさんの量を作ることができますが、飲みきれずに困る方も多いようです。
傷まないうちに飲みきりたいけど、そのまま飲むのには飽きちゃったわ…
そんな方へ向けて、簡単にできる甘酒のアレンジドリンクを3つご紹介しますね。
甘酒フローズンヨーグルトドリンク
甘酒の優しい甘味とヨーグルトでさっぱりといただくことができます。
キウイや桃、いちごなどお好きなフルーツで是非試してみてくださいね。
【材料】
- 甘酒…125ml
- ブルーベリー…50g
- プレーンヨーグルト…大さじ3
- 手順1冷凍用保存袋に甘酒、ブルーベリー、プレーンヨーグルトを加えて馴染ませる
- 手順2空気を抜いて袋を閉じ、平らにしてから約3時間冷凍する
- 手順3常温でお好みの固さまで溶かしてグラスに注いだら完成!
甘酒アイスカフェオレ
甘酒で氷を作って、コーヒーに入れるだけの簡単なドリンクです。
まろやかで優しい甘さの甘酒は、苦いコーヒーと相性バツグン!ガムシロップとはまた違った甘味を楽しむことができますよ。
【材料】
- 甘酒…125ml
- コーヒー(無糖)…150ml
- 手順1製氷機に甘酒を注ぎ、冷凍庫で凍らせる
- 手順2グラスに甘酒氷を入れ、コーヒーを注いだら完成!
甘酒サワー
甘酒を炭酸水と酢で割ると、さっぱりとした爽やかなドリンクになります。
疲労回復効果の期待できる甘酒とお酢を一緒に摂ることができるので、夏バテ防止におすすめですよ。
【材料】
- 甘酒…大さじ8
- 炭酸水…150ml
- 酢…大さじ1
- 手順1甘酒、酢をグラスに入れて、炭酸水を注いで混ぜたら完成!
まとめ
- 甘酒をご飯から作るには、炊飯器、魔法瓶、ヨーグルトメーカー、冷蔵庫を使う作り方がある
- 甘酒を美味しく作るためには温度管理に注意する
- 甘酒の甘さを強くしたい場合はご飯の量を増やし、甘さ控えめにしたい場合はご飯の量を減らすと良い
- 甘酒はそのままでも美味しいが、アレンジしてさらに美味しく飲むことができる
今回は、甘酒をご飯から作る方法についてまとめてみました。
手作り甘酒は市販の甘酒とは違った自然な甘さがあり、美味しいのでおすすめですよ。
面倒そうな温度管理も、いざ作ってみると私は大して難しく感じませんでした。
手作りすると自分の好きな甘さや柔らかさに調整できるのも嬉しいですよね。
ぜひ、ご自身のお好みの甘酒を実際に作って見つけてみてくださいね。
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