暑い夏には氷をたっぷりと入れた冷たいお茶が飲みたくなりますよね。
でも冷たい飲み物を飲み過ぎると内臓が冷え、全身がだるくなって食欲が低下してしまうなんてことも。
そのためか、今ではコンビニでも、水やお茶があえて常温で販売されているコーナーもありますよね。
「でも、夏場にペットボトルを常温で保存しておくって、中身は腐らないの?」「家で作るお茶も常温保存で大丈夫?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は、お茶を常温で置いていた場合の危険性とお茶の賞味期限、腐ったお茶を誤って飲んでしまった場合の症状と応急処置などについてご説明します。
もしかしたら、皆さんが思っているよりも夏場のお茶は危険がいっぱいかもしれません…。これからの時期にぜひともお役立て頂ければと思います!
夏にお茶を常温で置いておくとどうなる?
ペットボトルでお茶を買って、全て飲み切れずそのまま冷蔵庫にも入れずに放置してしまうことはありませんか?
私はよくやってしまい、数日後に「これ…いつのお茶だっけ?」問題が度々起こります…。
また、ご家庭でお茶を作った場合、常温で冷ましてから冷蔵庫へ入れるという方も多いと思いますが、実はお茶を常温で置いておくと、皆さんが思っているよりもお茶の傷みは早いのです!
腐ったお茶を飲んでしまわないよう、お茶が腐った時の見分け方もお伝えしますので、是非参考にしてみて下さい。
お茶が傷む原因と傷みにくいお茶の種類
ご家庭でお茶を作る場合、煮出し茶か水出し茶が多いと思いますが、より菌が繁殖しやすいのはどちらの方法で作ったお茶か皆さんご存じですか?
正解は、煮出したお茶です。正確には「煮出したお茶を常温で冷ます」という工程が、沸かさずに作る水出し茶よりも菌を繁殖させやすいのです。
菌が繁殖しやすい温度は15度~40度と言われています。煮出したお茶を常温で保存する時、冷めていくまでの温度がこの温度に値するため、その間にどんどん菌が増殖してしまいます。
菌の繁殖スピードを緩めるためには、菌にとって都合の良い温度での保存時間をできる限り短くすることが大切です。
また、お茶の種類によっても傷みやすいお茶と傷みにくいお茶があるのはご存じでしょうか?
お茶を冷ます工程で菌が繁殖するなんて…怖いですね。お茶の種類によって傷みやすい、傷みにくいということにも驚きです!
季節や気温によって、作るお茶の種類を変えてみるのもいいかもしれませんね。
腐ったお茶の見分け方
お茶が傷み始めると、以下のような特徴が現れます。もし当てはまる場合は飲むのをやめ、お茶を捨ててしまいましょう。
もちろん上記に当てはまらない場合でも、いつものお茶と何か違いを感じた場合は既に腐っている可能性もあります。
自分で飲むことはもちろん、お子さんがいる方は腐っているお茶を飲ませてしまっては大変です!
異変を感じたらたくさん余っていてもそのお茶はすぐに捨て、容器をしっかり洗ってしっかり乾かすということを徹底しましょう。
夏にお茶を常温で保管した場合の賞味期限は?
では、お茶を常温で置いていた場合、一体どれぐらいなら傷まずに飲むことができるのでしょうか。自分で作った煮出し茶や水出し茶、ペットボトルの場合はどうなるのかなどをご説明します。
また、茶葉やティーバックの賞味期限や正しい保管方法も合わせてお話しますので、保管に困っていた方は是非ともご参考に頂ければと思います。
煮出し茶、ペットボトルのお茶の賞味期限
煮出し茶や水出し茶、1度開封してしまったペットボトルのお茶を常温で保管していた場合は、夏なら半日、冬なら1日で飲み切るようにしましょう。
冷蔵庫へ入れて保存していた場合は、2~3日であれば問題なく飲むことができます。
未開封のペットボトルの場合は、常温で半年~1年程の保存が可能です。
また、ペットボトルは口を直接つけて飲むことが多いと思いますが、飲む時に口内の細菌がペットボトルの飲料に入り込み、菌の繁殖が早まることもあります。
2ℓのペットボトルのように大きなサイズを数日かけて飲むような場合は、直接口をつけて飲むことはせずにコップへ注ぐなどして、菌が出来るだけ入り込まないように気を付けましょう。
茶葉やティーバッグの賞味期限と正しい保管方法
■麦茶のティーバッグの賞味期限と保存方法
家庭で麦茶を作る場合はティーバッグを使用する方も多いと思います。未開封であれば約1年程、開封済であれば1ヶ月~1.5か月を目安に消費するようにしましょう。
また、保存の方法にも注意が必要です。1袋の中に、大量に小分けされたティーバッグが入っている商品が売られているものをよく見かけますが、1度開封してしまったあとは密閉ができません。
密閉が出来ないと、乾燥食品を好むダニが麦茶のティーバッグに発生してしまうことがあります!
ダニが発生してしまうと、ダニアレルギーをお持ちの方には特に危険ですので、以下の方法で保存するようにしましょう。
冷蔵庫での保存もできますが、開け閉めするたびに生じる温度の変化が結露をもたらす可能性もありますので、できるだけ常温での保存が望ましいです。
■紅茶のティーバッグの賞味期限と保存方法
紅茶のティーバッグなどの賞味期限は、開封後1~2か月程で飲み切るようにしましょう。
紅茶は湿気にとても弱いので、高温多湿での保存は劣化のペースが早まります。逆に風通しの良い場所で未開封の状態での保存であれば、5年~10年程はもつといわれています。
ただし、フレーバーのついた紅茶などは早めに飲み切らなければ香りが消えてしまうので、紅茶を美味しく楽しむためには賞味期限内に消費することをおすすめします!
■日本茶などの茶葉の賞味期限と保存方法
お茶は香りや風味を楽しむ飲み物でもあります。しかし、開封後はどんどんその香りや風味が失われてしまうので、記載の賞味期限に関わらず2週間~1ヶ月程で飲み切ることをおすすめします。
日本茶はとてもデリケートな茶葉ですので、保存時には酸化を防ぐことが大切です。茶葉が酸化してしまうと、茶葉の色の劣化や香りが損なわれてしまう原因となります。
酸化を防ぐためには、高温、多湿、匂い、遮光性、酸素に気を付けて保存することです。
そうなると、冷蔵庫への保存が望ましいと思われるかもしれませんが、冷蔵庫では他の食品からの匂い移りや、使用時に容器の開け閉めを繰り返すことにより湿気を吸い込んでしまうこともあります。
なので、日常的に日本茶を楽しむ方は、密閉できる容器へ茶葉を入れ、冷暗所で保管するようにしましょう。
どのお茶も高温多湿が大敵なんですね!特に麦茶のティーバッグは日常よく使うので、ダニが寄ってこないよう保存方法に気を付けます!
夏にお茶を常温保存していたものを飲んでしまったら?
暑い夏の時期に、車の中に放置していた飲みかけのペットボトル飲料をつい飲んでしまうことはありませんか?
「これぐらい大丈夫だろう」と安易な気持ちで飲んでしまったお茶が、実は既に腐っていたなんてことも珍しくありません。
腐ったお茶を飲んでしまうと、食中毒などの健康被害を引き起こす危険性があります!
ここでは、誤って飲んでしまった場合の症状や対処法などをご説明しますので、参考にしてみて下さい。
このような症状が表れたらすぐに病院へ
腐ったお茶を飲んでしまった場合、以下のような症状が表れることがあります。
お茶を飲んでから症状が出るまでの時間は、大体3~4時間と言われています。もし胃の中が空の状態でお茶を飲んだのであれば、もう少し早く症状が表れるかもしれません。
もちろん、嘔吐・下痢・発熱・腹痛以外にも体に何かしらの異変が生じたり、症状が長く続いたりというようなことがあれば、病院へ行き医師の診察の元正しい処置をしてもらって下さい。
誤飲後の応急処置としてできる事
症状が出る前でも、腐ったお茶を飲んでしまった場合の応急処置として以下のことを試してみましょう。
口をゆすぐ:口内に菌が残らないようにしっかりと口をゆすいで下さい。小さいお子さんで口をゆすぐことができなければ、ガーゼなどで優しく口の中を拭き取りましょう。
きれいな水を飲む:体の中のお茶を出来るだけ早めに体外へ排出させるために、きれいな水をまずはコップ1杯飲んでください。小さいお子さんへはスプーンで少しずつ与えてみましょう。
特に小さい子供は何でも口にしてしまうことがありますので、誤って腐ったお茶を口にしないよう、手の届かない場所へ置くかすぐに破棄するように気を付けましょう。
特に小さい子供はペットボトルなどはおもちゃとして触ることもあるので、もし飲みかけのものがあれば中身は捨てて、しっかりと洗浄しておきましょう。
まとめ
- 煮出したお茶は常温で冷まさず、氷を入れたボールへ容器をつけるなどして急速に冷やすことで、菌の増殖を防ぐことが出来る。
- 【白い浮遊物がある・酸っぱい匂いがする・お茶にとろみがある】などの特徴があれば、お茶が腐っているサインなので要注意。
- 家庭で作るお茶や開封後のペットボトルの保存期間は、冷蔵庫で2~3日が目安。未開封のペットボトルは常温で半年~1年程保存が可能。
- 茶葉やティーバッグはしっかり密閉し、高温多湿を避け冷暗所での保存が望ましい。開封後はいずれも早めに飲み切る。
- 腐ったお茶を飲んでしまった時は、口をゆすいできれいな水を飲み、お茶の排出を促す。発熱や腹痛、嘔吐や下痢などの症状が治まらなければ病院で診察してもらう。
いかがでしたでしょうか。夏場に飲む冷たいお茶はとても美味しいものですが、傷みやすい時期でもあります。
特に、ペットボトルなどを外で買って飲む場合はなるべく常温で放置しないように心がけ、出来ればその日に飲み切ってしまいましょう!
たくさん水分補給をして、この暑い夏を楽しんで乗り切って下さいね♪
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