秋になると、銀杏を使った料理をたくさん目にしますよね。
私は、銀杏特有のホクホクとした食感やほのかな甘みが大好きで、次々口に運びたくなってしまいます。
しかし銀杏は「食べ過ぎると中毒になる!」という話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
確かに銀杏がどっさり入った料理ってないかも。
銀杏は大量に食べてしまうと中毒症状を起こす恐れがありますが、1日の規定量をしっかり守ればおいしく楽しめます。
何より銀杏は栄養価が高い食材で市販のものなら年中手に入るため、秋の味覚にこだわらず積極的に食べてほしいです!
この記事では銀杏大好きな私が、銀杏の栄養成分や効果を詳しく解説します。
銀杏の食べ方・食べるときの注意点・おすすめのレシピなども紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね!
銀杏は古くから愛される栄養満点の食材
銀杏はイチョウの種子のことで、古くは薬としても利用されたり備蓄食料にされたりと栄養満点の食材です。
普段食べているのは硬い殻の中に含まれる胚乳部分で、熱すると半透明で鮮やかな緑色になり、時間が経つうちに黄色へ変化します。
モチモチとした食感と独特の歯ごたえが人気で、茶碗蒸しやおこわの具に使われることも多い食材ですよね。
炒めたり揚げたりすれば、酒の肴にもなっちゃう
銀杏の旬な時期と生産地
銀杏は、9月〜11月半ば頃に旬を迎える秋の味覚です。
全国で栽培される銀杏は、愛知県が生産量日本一を誇り、次いで大分県と香川県となっています。
主な栽培品種は「金兵衛」「久寿」「藤九郎」「栄神」「長瀬」などがあります。
銀杏の栄養成分が早わかり!1個当たりのカロリーは?
銀杏の栄養成分 | 銀杏100g当たり |
---|---|
カロリー | 187kcl |
タンパク質 | 4.7g |
脂質 | 1.7g |
炭水化物 | 38.5g |
塩分 | 0g |
ビタミンA | 24μg |
ビタミンE | 2.8mg |
ビタミンB1 | 0.28mg |
ビタミンB2 | 0.08mg |
ビタミンB6 | 0.07mg |
ビタミンC | 23㎎ |
カリウム | 700㎎ |
カルシウム | 5mg |
マグネシウム | 53mg |
鉄 | 1.0mg |
銀杏はでんぷんが多く含まれており、1個(3g)当たり6kcalほどです。
ビタミンやミネラルが豊富に含まれていて、栄養価の高い食材であることが分かりますね。
銀杏は焼いたり茹でたりしても、栄養素が微量にしか変化しないので調理後でもカロリー計算がしやすい食材です。
銀杏に含まれる栄養はどんな効果があるの?
ビタミンA
銀杏はビタミンAの元となるβカロテンが豊富に含まれているため、アンチエイジング効果が期待できます。
βカロテンは抗酸化作用を持っており、紫外線による肌ダメージを抑える働きがあるため、シワやたるみなどの老化防止に効果的です。
さらにβカロテンは、毛母細胞の分裂を促進して頭皮環境を整える働きがあるので、つやのある健康的な髪になりたい方にもおすすめですよ。
ビタミンC
銀杏に含まれているビタミンCは、風邪予防におすすめの栄養素です。
ビタミンCは免疫となる白血球を活性化させ、体の中に入ってきた細菌やウイルスを排除する手助けとなってくれます。
風邪をひいてしまったあとも、白血球が細菌やウイルスの増殖を抑えるためにビタミンCが必要となるため、積極的に摂取するといいでしょう。
カリウム
銀杏はカリウムを多く含んでいるため、むくみ予防効果が期待できる食材です。
むくみが起こってしまうのは、食事で塩分を摂りすぎていることが原因の1つです。
カリウムは、体内の浸透圧を一定にする作用があり、過剰な塩分や水分を汗や尿として体の外に排出してくれます。
銀杏は栄養豊富だけど食べ過ぎには注意して
栄養豊富な銀杏ですが、たくさん食べ過ぎると中毒症状を起こすこともあるので注意しましょう。
銀杏に含まれるメチルピリドキシンという物質は、ビタミンB6の働きを阻害する性質があります。
ビタミンB6が阻害されると、神経を沈静化することができなくなるため興奮状態が続き、けいれんや嘔吐を引き起こしてしまうのです。
1日に食べてもいい銀杏の量は?
- 子供 7〜150個
- 大人 40〜300個
銀杏の中毒症状が現れるには個人差がありますが、大人であれば20粒程度を目安にしましょう。
小さな子供の場合は、少量でも銀杏中毒を引き起こすおそれがあるため、5歳になるまでは極力与えない方が安心です。
5〜10歳未満の子供に銀杏を食べさせるなら、最大5粒ほどを目安にしてくださいね。
おいしいからってパクパク食べてしまわないように気をつけなきゃ!
銀杏は拾ってきたものでも栄養あるの?
近所の公園で拾った銀杏を家で食べれたらいいな〜!
銀杏は、拾ってきたものでも適切な処理をすればおいしく食べられます。
イチョウの木についている銀杏よりも、落ちている銀杏の方が熟していて処理もしやすいです。
銀杏を拾う際は、やわらかい外皮種の部分を素手で触るとかぶれる可能性があるので、手袋を準備しておきましょうね!
銀杏の下処理のやり方
銀杏は、動物から種を守るためにわざと強烈なにおいを放っています。
1度付くとなかなかにおいが落ちませんので、作業中は汚れてもいい服を着て、屋外で行いましょう!
私は鼻が敏感なので、マスクも着けて完全防備!
- 1粒ずつやわらかい外皮種と硬い殻の部分に分けて、ビニール袋へ。
分けづらいときは水に数日つけておくと作業が簡単になります。
- やわらかい外皮種は、ビニール袋をしっかり密封して捨てる。
- 硬い殻は、排水口のネットに適量を入れて流水でもみ洗い。
- ぬめりが取れたら、風通しのいい場所で天日干し。
2日ほど乾燥させるのがおすすめですが、水気を切った段階でも食べられます!
下処理は案外短時間で済みますが、銀杏の強烈なにおいに耐えられない!という方は市販の銀杏もおすすめですよ。
銀杏の保存方法
銀杏は、乾燥や高温多湿に弱いため保存しておくにはポイントがいくつかあります。
銀杏の新鮮さを保ちたいなら、硬い殻はつけたまま保存する方がおすすめです。
ここからは常温・冷蔵・冷凍の保存方法を紹介します!
常温保存の場合
銀杏を常温保存する場合は、殻のまま紙袋に入れたり新聞紙に包んだりして、日の当たらない場所においておきます。
殻があることで銀杏の乾燥や酸化を防ぎ、1週間ほど持ちます。
冷蔵保存の場合
銀杏は鮮度の保ちやすい野菜室を使い、冷蔵保存しましょう。
殻のついたまま軽く湿らせたキッチンペーパーや新聞紙で包みポリ袋に入れることで、1か月ほど保存できます。
キッチンペーパーや新聞紙は乾いたら取り替えるようにしてくださいね!
冷凍保存の場合
銀杏は冷凍すれば、2〜3か月ほど持つので長期保存したい方におすすめです。
殻をむいて火を通した銀杏を冷凍しておくと、解凍せずにそのまま調理にも使えます。
小分けにしてジップロックに入れておくとさらに楽!
銀杏をおいしく食べよう!栄養バランスの良いレシピ3選
銀杏の下ごしらえ
銀杏は、電子レンジを使うと簡単に下ごしらえができます。
殻を割った銀杏をクッキングシートに包み、封をして40秒加熱するだけです。
紙の封筒でも代用できますので、試してみましょう!
銀杏と白菜のシュウマイ
- 牛豚合いびき肉 250g
- 白菜 5枚
- 玉ねぎ 1/2個
- A 片栗粉 大さじ1
- A しょうゆ 小さじ1
- A 塩 ふたつまみ
- A 黒コショウ ふたつまみ
- 銀杏 10粒
- 水 100ml
- タレ
- 酢 大さじ1
- しょうゆ 大さじ1
- 砂糖 小さじ2
- ごま油 小さじ2
- step1白菜の下ごしらえ
白菜を葉と白い部分に切り分け、耐熱ボウルに入れてラップをし600Wの電子レンジで4分加熱。
粗熱が取れたらキッチンペーパーで水気を拭き取り、白い部分は粗みじん切り、葉の部分は縦半分に切る。
- step2玉ねぎの下ごしらえとタレ作り
玉ねぎをみじん切りにして、耐熱ボウルに入れてラップをし600Wの電子レンジで3分加熱
タレの材料を混ぜ合わせる。
- step3シュウマイのタネを作る
ボウルに牛豚合いびき肉・白菜の白い部分・Aを入れて、粘りが出るまで手でこねる。
こねたものを10等分に分けて形を丸くし、シュウマイのタネを作る。
- step4シュウマイを作る
広げた白菜の葉の部分にタネをのせて巻き、銀杏を乗せて生のシュウマイを作る。
- step5フライパンでシュウマイを蒸し焼きにする
フライパンに生のシュウマイを並べて水を注ぎいれたら、強火で加熱。沸騰したらふたをして中火で7分ほど蒸し焼きに。
ふたを取って中火に弱め、水分が飛んだら火からおろす。
- step6盛り付け
器に盛り付けて、タレを添えたら完成!
引用 クラシル
シュウマイの皮を白菜で代用しているので、ヘルシーな一品に仕上がりますよ!
銀杏の炊き込みごはん
- 銀杏 20粒
- 米 3合
- 昆布 1枚
- 酒 大さじ2
- しょうゆ 大さじ1
- 塩 小さじ1/3
- step1準備
ぬれふきんで昆布の表面を拭いておく。
米を研いでおく。
- step2銀杏の下準備
鍋に銀杏を入れ、銀杏が浸るくらいの水を注いで茹でる。
- step3材料を混ぜ合わせて米を炊く
炊飯器に研いだ米を入れて、昆布・酒・しょうゆ・塩を加えて混ぜ合わせる。
3合の目盛りまで水を注ぎ、銀杏を乗せて炊けば完成!
引用 キッコーマン
昆布に含まれるアルギン酸は、銀杏に含まれるカリウムと協力して体内の塩分を排出する働きがあるので、相性ばっちりです。
銀杏としめじの味噌汁
- しめじ 70g
- 青ネギ 20g
- 銀杏 10粒
- お湯 400ml
- 顆粒和風だし 小さじ1
- 味噌 大さじ1
- step1しめじの下ごしらえ
しめじを、石づきを切り落としてほぐす。
- step2青ネギの下ごしらえ
青ネギを1cm幅のななめ薄切りにして、5cm分を小口切りに。
- step3材料を沸騰したお湯で加熱する
鍋でお湯を沸騰させ、顆粒だし・銀杏・ななめ薄切りにした青ネギを入れ、中火で2分加熱。
- step4味噌を加える
しめじがしんなりしたら弱火にして味噌を溶き入れる。
- step5盛り付け
器に盛り付け、小口切りにした青ネギをのせて完成!
引用 クラシル
銀杏のホクホクした甘さとしめじの旨味の相性が、抜群の一品です。
まとめ
- 銀杏は古くから薬としても活用された栄養食材!
- 銀杏はビタミンやミネラルが豊富で、1個当たりのカロリーは5kclほど
- 銀杏を食べると、アンチエイジング効果・風邪予防・むくみ予防が期待できる
- 銀杏を食べ過ぎると銀杏中毒に!1日の規定量はしっかり守ろう
- 下処理をすれば拾ってきた銀杏も食べられる
- 銀杏を使ったおすすめレシピは「銀杏と白菜のシュウマイ」「銀杏の炊き込みごはん」「銀杏としめじの味噌汁」
銀杏は和食の彩りに欠かせないだけでなく、栄養満点で健康効果も期待できる食材です。
食べ過ぎには注意して、秋の味覚である銀杏のホクホクとした食感や甘みを楽しみましょう。
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